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自己表現としてのビジネスの極意 入江悠×家入一真対談

自己表現としてのビジネスの極意 入江悠×家入一真対談

インタビュー・テキスト
九龍ジョー
撮影:越間有紀子

夢に縛られて不自由になってしまうくらいなら、夢なんか持たなくてもいいという考え方

入江:家入さん自身は、この先こうなっていきたいっていう将来像はあるんですか?

家入:僕は長期的な目標とか夢を設定するのがホント苦手で……。インタビューとかでも「夢はなんですか?」って聞かれると、「ありません」って答えてます(笑)。とりあえず目の前の興味あることや、半径数メートル内の問題に取り組んできた結果としていまここにいると思うので、それをずっとやり続けられればいいなって。

入江:なるほど。

家入:大きな夢を持っちゃったがゆえに、逆に夢に縛られて不自由になってしまう人もいると思うんですよね。夢を持つことは素晴らしいと思うんですけど、でもそうなってしまうぐらいだったら、夢なんか持たなくてもいいと思うんですよ。

入江:僕は逆に映画以外のことが全くできなくて、通勤電車とか、毎日同じところに行くというのが本当に嫌だったから、「映画監督になる」という目標を設定して、いつか『ターミネーター』みたいな映画を撮ることを夢にしちゃってるんです。その結果、夢といまの自分とのギャップに毎日苦しんでいるんですけど……(笑)。

入江悠

家入:そういうこともありますよね(笑)。僕はよく人に「お前はブレてる」って言われるんです。たしかに色んなことにすぐ飛びつくし、興味もとっ散らかってるし。でも自分では、それでいいかなって思っています。

入江:そのほうが結果的に道がひらけてたり、広くなってるってこともありますからね。

家入:だから、何をしていいのかわからなくて辛くなっちゃっている若い子を見ると、とりあえず「ダッシュで逃げろ!」って思うんです。明日から会社に行かなくてもいいし、学校を辞めちゃってもいい。もし辛いなら逃げちゃえって。その上で、自分のやるべきことを一回見直すのも全然アリなんじゃないかと。

入江:家入さんが言うと説得力がありますね(笑)。

家入:あと、よく「会社に入ったら3年間我慢しなさい」とか、「3年経ったら起業する」って言う人がいますけど、僕はその「3年間」がすごくムダに思えてしまうんです。もしやりたいことがあるなら、とりあえず名乗ってしまうのもアリじゃないかなって。デザイナーになりたかったら肩書きに「デザイナー」と入れたり、映画監督だったら「映画監督」と入れてしまう。そのことで、まず先に夢を叶えてしまう。

入江:なるほど!

家入:それから出来ることを考えればいいんじゃないかなぁ。もちろん腕が追いついてなくて怒られることも多々あるでしょうけど、3年後に新しくデザイナーを始めるのと、いますぐに「デザイナー」と名乗って3年間色々やってみるのでは、後者のほうが可能性が広がると思うんですよね。

入江:名乗っちゃえば夢との距離も明確になるし、あとはその距離を埋める作業になりますからね。

家入:ですよね。僕の友達で、アイスマンってヤツがいるんです。彼はもともと会社経営をしていたんですけどあまり上手くいっていなくて、ある日、急に「コンビニアイスの評論家になる!」って言い出したんですよ。

入江:……ん!? いま、何て?

家入:そうなりますよね(笑)。僕も最初は「なーに言ってんだよ」と思ってて。しかもアイスはたまに食べる程度だって言うんですよ。でもそれから「アイス評論家」の名刺を作って、急にコンビニアイスを毎日食べ始めて、1か月後には、テレビでマツコ・デラックスさんとコンビニアイスについて語っていたんです(笑)。何でもそう上手くはいくわけではないでしょうけど、こういうケースもあるんですよね。

入江:言葉にしちゃうっていうのは強いですよね。名乗ったモン勝ちというか。

家入:ま、それで怒られることもいっぱいあると思うんですけど(笑)、そこは各自トライしてみてください!

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番組情報

『入江悠の追い越し車線で失礼します Driven by 三井ダイレクト損保』

毎週日曜日20:30〜21:00からTOKYO-FMで放送

リリース情報

『もっと自由に働きたい (U25サバイバル・マニュアル)』
『もっと自由に働きたい (U25サバイバル・マニュアル)』

2012年8月26日発売
著者:家入一真
価格:1,260円(税込)
ページ数:176頁
発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン

『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(DVD)
『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(DVD)

2012年11月21日発売予定
価格:3,990円(税込)
発売元:アミューズソフト/メモリーテック

監督・脚本・編集:入江悠
出演:
奥野瑛太
駒木根隆介
水澤紳吾
斉藤めぐみ
北村昭博
永澤俊矢
ガンビーノ小林
美保純
橘輝
板橋駿谷
中村織央
配島徹也
中村隆太郎
HI-KING
回鍋肉
smallest
倉田大輔

プロフィール

入江悠

1979年、神奈川県生まれ。監督作『SRサイタマノラッパー』(2009)が『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』でグランプリ、『富山国際ファンタスティック映画祭』で最優秀アジア映画賞を受賞。同シリーズ3作目『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012)では野外フェスシーンに延べ2000人のエキストラを集め、インディペンデント映画として破格の撮影規模が話題となる。

家入一真

1978年、福岡県生まれ。起業家、クリエイター。Liverty代表。リアルやネットを問わずカフェやウェブサービスなど遊び場を生み出す。JASDAQ最年少上場社長。40社程のベンチャー投資も。paperboy&co.創業者、CAMPFIRE創業者、partycompany Inc.代表、partyfactory Inc.代表。著書に『新装版 こんな僕でも社長になれた』『もっと自由に働きたい』など。

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