インタビュー

ヘタクソでも宿るロックの輝き THE BOYS&GIRLSインタビュー

ヘタクソでも宿るロックの輝き THE BOYS&GIRLSインタビュー

インタビュー・テキスト
渡辺裕也
撮影:田中一人
2015/04/20

「俺たちはロックンローラーだ!」なんてこと、とてもじゃないけど言えない。どう見てもこの四人はロックンローラーじゃないでしょう(笑)。(ワタナベ)

―では、次は今日散々な言われようをされているケントさん。最も重要なBGMは何でしたか?

ケント:椎名林檎の『無罪モラトリアム』(1999年)ですね。あのアルバムを最初に聴いたときはすごい衝撃でした。自分が知ってるメジャーなミュージシャンとはまったく違う、つかみどころのない存在感というか。「この人はどういう気持ちでこれを歌ってるんだろう」って思いながらずっと聴いてました。

―『無罪モラトリアム』との出会いは、ケントさんがギターを持つことにも繋がっていくんですか?

ケント:きっかけの1つではありますかね。とにかく僕は「何かがやりたい!」っていう気持ちがずっとあって、最終的に手に取ったのがギターでした。

―なるほど。それでは最後にワタナベさんはいかがでしょう?

ワタナベ:僕は、姉が教えてくれる音楽がすべてでした。最初にロックを教えてもらって、そこからは静かな歌を歌うシンガーソングライターとかいろんな音楽も聴くようになった感じかな。だから、自分はもちろんロックが好きなんですけど、だからといって「ロック生まれロック育ち」みたいな自覚はないんですよ。

―ボイガルにはストレートなロックをやってる印象がありますけど、本人からすれば、そういうスタイルにこだわってるわけではないと?

ワタナベ:うーん……もちろんこれはロックをやろうと思って組んだバンドだし、多分俺たちはロックバンドなんですけど……。なんか上手く言えないんですよね。だって、「俺たちはロックンローラーだ!」なんてこと、とてもじゃないけど言えないから。どう見てもこの四人はロックンローラーじゃないでしょう(笑)。

―(笑)。まあ、見るからにトガってる感じではないかもしれないですけど。

ワタナベ:そもそも俺は恐いことが嫌いだし、痛いのもイヤだし、むしろ何事も無難に済めばいいなと思ってる方だから(笑)。もちろんライブはガツンとやりたいんですけど、かといって自分に破滅的な側面とかはないし。それでも、俺たちがやってるのは間違いなくロックなわけで。

―そもそもワタナベさんは「ロック」とか「ロックンロール」にどんなイメージを持ってるんですか?

ワタナベ:単純な話、「ロックンロール」って言葉はめちゃくちゃかっこいいじゃないですか。それは今も変わらず、ずっと思ってることなんですけど、そこでもし俺たちが「ロックンロール!」とか言ってたら、本物のロックンローラーに怒られちゃうだろうなって。「お前らが気安くロックンロールとか言うな!」って。

―そうかなぁ。じゃあ、そこで怒られたら、ワタナベさんは何と返しますか?

ワタナベ:普通に謝ります(笑)。謝りつつ、「こんなにかっこいい言葉なんだから、俺たちにも言わせてよ」って。

THE BOYS&GIRLS

俺たちがメジャーデビューすること自体、めっちゃ夢があると思うんですよ。僕らのライブを観たら、「え、こんなヘタクソがメジャーデビューできんの!?」ってみんな思いますよ。(ワタナベ)

―ワタナベさんにとって、やっぱり「バンド」ってところが重要なんですよね? それとも、シンガーソングライターとして一人でやっていこうと思ってた時期も、過去にはあるんですか?

ワタナベ:ないですね。やっぱり、バンドで大きい音を出した方が気持ちいいし。それに、僕は寂しがり屋なんですよ。たまに一人でライブをやると、終わった後にいつも「やっぱ誰かにいてほしいなぁ」と思うんで。自分がこうしてバンドをやってることに、かっこいい理由なんて全然ないんです。ただ寂しいってだけ(笑)。それに、今このバンドには可能性がたくさんありますからね。伸びしろだらけ。技術面でいうと、僕らはどん底から始まってるバンドですけど、そこがまた面白いところでもあるし。

―それこそ『バックグラウンドミュージック』はデビュー作ですからね。ここからどんどん伸ばしていかないと。

ワタナベ:うん。そもそも、俺たちがメジャーデビューすること自体、めっちゃ夢があると思うんですよ。僕らのライブを観たら、みんなきっとこう思いますよ。「え、こんなヘタクソがメジャーデビューできんの!?」って。

―それ、自分たちのことを低く見積もりすぎじゃないですか?

ワタナベ:いやいや、これはめちゃくちゃいい意味なんですよ。だって、俺たちのライブを観てくれた人はきっと「これなら自分にもできる!」って思ってくれるはずだから。変な話、ちょっとギターができれば、俺たちの曲は誰でもコピーできるんです。基本的にずっとコード弾いてるだけだから。

―みなさんの姿を見て、ギターを手にする人が出てくるかもしれないと。

ワタナベ:絶対にそういうやつらが出てくると思ってます。俺たちのメジャーデビューって、それくらいに夢のある話だと思うし、俺たちはここからも絶対に歩みをとめないから。

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リリース情報

THE BOYS&GIRLS『バックグラウンドミュージック』通常盤(CD)
THE BOYS&GIRLS
『バックグラウンドミュージック』通常盤(CD)

2015年4月22日(水)発売
価格:2,916円(税込)
VICL-64189

1. せーので歌うバラード
2. すべてはここから
3. 歩く日々ソング
4. 錆びないダイヤ
5. 二子玉川ゴーイングアンダーグラウンド
6. メル
7. 今日のうた
8. 24
9. ライク・ア・ローリング・ソング
10. あすなろたち
11. パレードは続く

THE BOYS&GIRLS『バックグラウンドミュージック』完全生産限定盤(CD)
THE BOYS&GIRLS
『バックグラウンドミュージック』完全生産限定盤(CD)

2015年4月22日(水)から北海道限定発売
価格:2,916円(税込)
NCS-10094

1. せーので歌うバラード
2. すべてはここから
3. 歩く日々ソング
4. 錆びないダイヤ
5. 二子玉川ゴーイングアンダーグラウンド
6. メル
7. 今日のうた
8. 24
9. ライク・ア・ローリング・ソング
10. あすなろたち
11. パレードは続く
12. BGM

イベント情報

viBirth × CINRA presents『exPoP!!!!! volume79』

2015年5月28日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest
出演:
THE BOYS&GIRLS
雨のパレード
and more
料金:無料(2ドリンク別)

『THE BOYS&GIRLS ワンマン「少年少女のBGM」』

2015年6月26日(金)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:北海道 札幌 COLONY

2015年7月5日(日)OPEN 18:00 / START:18:30
会場:東京都 下北沢 BASEMENT BAR

プロフィール

THE BOYS&GIRLS(ざ ぼーいず あんど がーるず)

2011年3月結成。北海道出身・札幌在住、ワタナベシンゴ(歌)、ケントボーイズ(ギター)、ソトムラカイト(ベース)、カネコトモヤ(ドラムス)による、4人組のロックバンド。彼らがその日々の暮らしの中で紡ぎだしたリアルな言葉たちとわかりやすいメロディーラインは、いったいどこまで歩いていくのだろう。4人の熱い熱いライブパフォーマンスはとにかく必見。そのほとばしる汗と、シャウトと、笑顔が、きっといつかの自分たちを、あの瞬間を、何度だって思い出させてくれる。だれもみな、少年少女なんだ。

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