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BUGY CRAXONEと語る、女のロック精神は歳と共にどう変わる?

BUGY CRAXONEと語る、女のロック精神は歳と共にどう変わる?

BUGY CRAXONE
インタビュー・テキスト
上野三樹
撮影:永峰拓也
2015/11/30
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アルバム『Lesson』をリリースしたBUGY CRAXONE。シンプルなロックンロールのグルーヴとタフなサウンドはそのままに、毎日を楽しく生きていくためのアイデアとユーモアに満ちた楽曲が並ぶ。1999年のメジャーデビューから、2003年には自主レーベル&マネージメントにおける活動形態にシフトし、2007年からは増子直純(怒髪天)主宰のレーベル「Northern Blossom Records」にて、ここ数年は年1枚のペースでコンスタントにアルバムを届けてくれている。幾度のメンバーチェンジも乗り越えながら活動を続け、今年は彼らの地元・北海道での『RISING SUN ROCK FESTIVAL』に3度目の出場を果たした。

なにより喜ばしいことは、最新作『Lesson』が、かつてないほど突き抜けた明るいエネルギーをもって響いてくること。尖った感情を吐き出すように歌ってきたデビュー当時のすずきゆきこが、今は照れくさそうな笑顔で<今日だってとくべつじゃないけれどいい日だよ>なんて歌っている。真っ直ぐに日々に向き合って生きる、その姿勢は変わらずだけれど、新しい価値観を認められたことで得た新しい強さと輝きが今のBUGY CRAXONEにはある。それはとってもチャーミングで、清々しい。今作に込めた想いとバンドの変遷を、すずきゆきこに語ってもらった。

30代後半にもなると、なにがあってもうろたえない指針を持っておくべきなんじゃないかなって。

―今作『Lesson』はすごく明るいエネルギーと、まさに“たいにーたいにー”の<これでいいのだ>というフレーズに表れているように、肯定する力に満ちています。バンドとしてはどういうモードで制作されたんですか?

すずき:もちろんかっこいいというのは大前提で、最近は「心に響く」ということがこのバンドにおいては大事なんじゃないかと思うようになりました。バンドのメンバーも変わっていったから、その時々で印象が変わるじゃない? でも、生きていくことに対する向き合い方とか、どれだけ綺麗に向き合っていくかとか、そういう根っこのところは変わってないと思うようになって。それをより自覚してるところは、最近特にありますね。

すずきゆきこ
すずきゆきこ

―メッセージはより明確になっていきつつ、だからこそ表現方法も変わってきていますよね。

すずき:それはね、年齢もあると思う。男の人はどうかわからないけど、女の人は体の仕組みによって、どうしてもイライラしちゃう何年かがあると思うんだよね。それを過ぎると、出産しててもしてなくても、すごい母性が働いてくる歳にもなってくる。私、20代の頃は『バック・ビート』(1994年公開。THE BEATLESの初期メンバーの生涯を描いた映画)をすごくかっこいいと思って見てたんだけど、30代になったら全く見られなくなっちゃって。「こんな狭いライブハウスで昼夜問わず演奏させられて、なんて可哀想!」とか思うようになったんだよね。それまで自分がやってきたことと、今の自分が感じてることに整合性が取れなくなってきちゃって、結構キツい時期があった。

―「今までとは感じ方が変わったんだ、私」と自覚するのは確かにショックですよね。

すずき:そう、これまでの作品を聴いてくれてた人のこととかも考えるし。どうしよう!? って。でも、あんまり人の反応を怖がらず、「とにかくやったれ!」という気持ちが今は強いです。

―BUGY CRAXONEのここ数作の流れが、いろんな暗いことが起きる時代だからこそ、どうやって笑って暮らしていくか? というところに、すごく向き合って作られてきたんじゃないかと思うんですね。それはなにかきっかけがあったんですか?

すずき:世の中が大変すぎるからさ、やっぱり。東日本大震災が起きて、「復興ってなんだろう?」と考えたら、その土地にいる人が明るく安心して暮らせることだと思ったの。このあいだライブで宮古と大船渡と石巻に行ったばかりなんだけど、まだ仮設住宅で暮らしている人たちがいっぱいいるのね。その人たちのためにお家を用意することももちろん大事だけど、まずこの人たちの心が笑ってくれることがなによりだなと。おこがましいですけど、自分の暮らしに置き換えて考えてみた時、なにがあっても元気でいられる心を持つことがまず一番だと思った。30代後半にもなると、いつでも自分の心を元気にできるような言葉とか、なにがあってもうろたえない指針みたいなものを持っておくべきなんじゃないかなって。

すずきゆきこ

―そこで暮らしとの向き合い方が変わって、選ぶ言葉も変わっていったと。

すずき:きっかけは他にもあったんだけどね。タバコをやめたりとか、朝にちゃんと太陽の光を浴びる生活に切り替えたりとか。生き物としての歩みを自分の生活と照らし合わせるようになったのは大きいかもしれない。

―今のすずきさんは「そんなに思い悩むくらいだったら、もう寝ちゃったほうがいいんじゃない?」というメッセージも歌ってるじゃないですか。今そういうことを言葉にするのはすごく大事だと思うんです。

すずき:そうですね。今私が言ってることを20代の頃の私が聞いたら、「フンッ!」て言うだろうなとは思うんですよね。昔は気分転換するのも、「それってちゃんと向き合ってない」とか思ってたから(笑)。その口応えしそうな過去の私をどれだけ説得させられるかというのも今の私のテーマ。

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リリース情報

BUGY CRAXONE『Lesson』
BUGY CRAXONE
『Lesson』(CD)

2015年11月11日(水)発売
価格:2,700円(税込)
BNBR-0009

1. ベリナイス
2. キュートだろ?
3. たいにーたいにー
4. step by step
5. チャンスをねらえ
6. とぼけたおとなにならないで
7. きれい
8. ハネてるビートはクールな生き方
9. いけないベイビー
10. Lesson 1

イベント情報

BUGY CRAXONE
『Lesson 2:ワンマンをしよう!』

2015年12月4日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 十三 Fandango

2015年12月18日(金)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:北海道 札幌 COLONY

2015年12月20日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:東京都 新宿 red cloth

料金:各公演 前売2,800円 当日3,300円(共にドリンク別)

BUGY CRAXONE
『Lesson 3:SAY! SAY! DO! DO!』

2016年1月29日(金)
会場:愛知県 名古屋 CLUB ROCK'N'ROLL

2016年1月30日(土)
会場:新潟県 CLUB RIVERST

2016年2月5日(金)
会場:宮城県 仙台 enn 3rd

2016年2月18日(木)
会場:兵庫県 神戸 太陽と虎

2016年2月20日(土)
会場:福岡県 Queblick

2016年2月21日(日)
会場:熊本県 Django

プロフィール

BUGY CRAXONE
BUGY CRAXONE(ぶーじー くらくしょん)

すずきゆきこ(Vo,Gt)、笈川司(Gt)、旭司(Ba)、ヤマダヨウイチ(Dr)による4人組バンド。1997年5月に札幌で結成。1999年3月にビクターエンタテインメントよりデビュー。2003年、レーベルとマネージメントを兼ねたZubRockA RECORDSを設立。2014年6月には、ヤマダ加入後、4人での初アルバム『ナポリタン・レモネード・ウィー アー ハッピー』を発売。2015年、3度目の『RISING SUN ROCK FESTIVAL』への出演を果たすなど、ライブパフォーマンスにも定評がある彼らが「これでいいのだ」と自然体の清く正しいBUGY CRAXONE満載のアルバム『Lesson』を11月11日(水)にリリース。リリースツアーとして、大阪、札幌、東京でのワンマン公演が決定している他、年明けより対バンツアーを開催。

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ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)