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EGO-WRAPPIN'とクラムボンの男達、20年連れ添った女性を語る

EGO-WRAPPIN'とクラムボンの男達、20年連れ添った女性を語る

EGO-WRAPPIN'『ROUTE 20 HIT THE ROAD』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:森山将人 編集:野村由芽

やっぱりよっちゃんの歌と森くんのギターが入ると、エゴの音楽になってしまうんですよね。(ミト)

:やっぱりクラムボンの場合は、人間関係というよりも、そこで生まれる「音楽」の存在がここまでバンドが続いている大きな理由になってるんですかね。

ミト:そうですね。ただ、それはレコーディングというよりライブですけどね。クラムボンのライブで演奏するのは、すごく楽しいです。

:あ、そこはライブなんですね。ミトさんはレコーディングのほうが好きなのかと勝手に思っていました。

ミト:曲を作るのは好きだけど、クラムボンと並行して作曲家としてやっているので、そこはいろんな意味で割りきっているのかもしれないです。それにクラムボンは、ピアノとベースとドラムの枠から離れられないので、十何年も録っていると、あらかたやることが決まってくるんですよ。だからレコーディングそのものが楽しいというより、そこできれいに作っておくと、演奏するときに自由にできるという気持ちが大きい。クラムボンで曲を作ったりレコーディングしたりするのは、あとで自分がライブで楽しみたいからかもしれません。

ミト

:僕はどっちも好きですね。ライブではできない感じのレコーディングもやりたいし、レコーディングではできない感じをライブでやりたいとも思うし。

―お二人とも、曲を作る上で1990年代、2000年代、2010年代と、さまざまな音楽シーンの移り変わりを経験してきたと思いますが、どのように自分たちのバンドの舵を切ってきたのでしょう?

ミト:それって、やれポストロックだ、クラブジャズだって、新しく出てきたエッセンスに対して、どうふるまってきたかっていうことですよね? そうですね……ちょっと話は変わりますが、7、8年前にたまたま森くんと飲んだときに、クリス・カトラー(1971年に結成されたアバンギャルドロックバンド、Henry Cowのドラマー)の話をしたことを思い出しました。

:ああ、しましたね! あれ、めっちゃ嬉しかったです(笑)。ライターの方で詳しい人はいるんですけど、ミュージシャンにはあまりいないので。

森雅樹

ミト:クリス・カトラーがやっていたHenry Cowっていうバンドがあるんですけど、私はプログレ上がりの人間だから、ジャズロックも普通に好きで。クリス・カトラーと一緒に演奏したって話して喜んでくれるのは、私の周りでは多分、森くんぐらいしかいないと思います(笑)。

―(笑)。お二人とも、元々はモッズ好きだという話も聞きましたが。

ミト:そう! 森くんがポール・ウェラー(イギリスのロックバンドThe Jam、The Style Councilのヘッドマンを経て現在はソロで活動中。60年代初頭のモッズムーブメントに大きな影響を受けている)好きっていうのを、誰かに聞いて、「絶対この人と話してみたい!」って思ったのが、そう言えば最初に話したきっかけだったかもしれないです。

:やっぱりミトさんも、スクーター(モッズの多くは移動手段にスクーターを利用していた)に乗ったりしてたんですか?

ミト:うん、ランブレッタ(当時のモッズが好んで運転していたイタリア・イノチェンティ社のスクーター)に乗ってた(笑)。

:わっ、筋金入りのモッズや!

―そのへんのルーツは、意外とかぶっているんですよね。

ミト:モッズシーンは、ものすごく好きでしたね。昔のR&Bとかもすごく好きなんですけど。

:そうそう、モッズを入口として、そこから黒い音楽を聴いたりして。

―そうやって二人とも、いろんな音楽を吸収しているにもかかわらず、自身のバンドのアウトプットの仕方は、ほとんどブレていないですよね。

ミト:でも、よくよく聴いてみると、お互いちょっとずつ変化はしていると思うんですよね。エゴだって、かなりドープな盤を出して、まっとうなジャズロックからはかなり離れていた時代もあったと思うし。

:そうですね(笑)。

ミト:「これをエゴがやるんだ!」って意気込んだ時期もあったような気がするけど、やっぱりよっちゃんの歌と森くんのギターが入ると、エゴの音楽になってしまうんですよね。だから音色的なことで言うと、クラムボンとエゴっていうのは、独特なプリセットを持っているんです。森くんのギターも、世界のあらゆる音楽にインスパイアされてるんでしょうけど、それを日本で鳴らすと、他のどこでも聴いたことのないエゴの音楽になるという。そこがいいんですよね。

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リリース情報

EGO-WRAPPIN'『ROUTE 20 HIT THE ROAD』通常盤
EGO-WRAPPIN'
オールタイムベスト&カバーアルバム
『ROUTE 20 HIT THE ROAD』通常盤(3CD)

2016年4月20日(水)発売
価格:3,996円(税込)
TOY'S FACTORY / TFCC-86547

[太陽盤]
1. love scene
2. くちばしにチェリー
3. GO ACTION
4. a love song
5. 天国と白いピエロ
6. 満ち汐のロマンス
7. Dear mama
8. human beat
9. 10万年後の君へ
10. サイコアナルシス
11. BRAND NEW DAY
12. サニーサイドメロディー
※デジタルリマスタリング
[月盤]
1. 水中の光
2. かつて..。
3. 色彩のブルース
4. Neon Sign Stomp
5. Nervous Breakdown
6. アマイ カゲ
7. 下弦の月
8. admire
9. Fall
10. 雨のdubism
11. BYRD
12. inner bell
※デジタルリマスタリング
[星盤]
1. 異邦人
2. Move on up
3. Inbetweenies
4. 曇り空
5. Fever
6. 謎の女B
7. What's Wrong With Groovin'
8. ZIGGY STARDUST
9. By This River
10. さよなら人類

イベント情報

クラムボン
『clammbon 2016 mini album 会場限定販売ツアー』

2016年5月12日(木)OPEN 18:30 / START 19:30
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM

2016年5月16日(月)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:大阪府 BIG CAT

2016年5月17日(火)OPEN 18:00/ START 19:00
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

料金:各公演 2,500円(1ドリンク別)

プロフィール

森雅樹(もり まさき)

1974年、大阪生まれ。ギタリスト。1996年に中納良恵(Vo、作詞作曲)とともにEGO-WRAPPIN'を結成。関西を中心に活動を続けたのち、現在は拠点を東京においている。2000年に発表された“色彩のブルース”は、戦前のジャズから自然に行き着いたキャバレー音楽や昭和歌謡を消化し、エゴ独自の世界観を築きあげた名曲として異例のロングヒットとなり、その名を全国区で知られるようになる。2002年にはドラマ『私立探偵 濱マイク』の主題歌に“くちばしにチェリー”が採用された。2016年にバンド結成20周年を迎える。

ミト

1975年、東京生まれ。93年に福岡出身の原田郁子(Vo,Pf)と東京で育ったミト(Ba)、そして札幌出身の伊藤大助(Dr)の三人が、同じ専門学校で出会う。95年にクラムボンを結成。クラムボンのバンドマスターとして、ベース、ギター、キーボード他を担当。99年、シングル『はなれ ばなれ』でメジャーデビュー。2015年にバンド結成20周年を迎え、3月には、9枚目となるオリジナルアルバム『triology』をリリース。その後メジャーレーベルを離れ、自身のレーベル「トロピカル」よりツアー会場を中心に販売されるミニアルバム『モメントe.p.』をリリース。デビュー以来クラムボンの楽曲は、ほぼ全てミトによるものであり、自身のバンド以外にも、楽曲提供・演奏参加、プロデューサー、ミックスエンジニアとして、多くのミュージシャンを手がける。

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