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音楽の醍醐味は偶然の出会い GOODWARP×CHABE×TGMX

音楽の醍醐味は偶然の出会い GOODWARP×CHABE×TGMX

GOODWARP『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人 編集:山元翔一  取材協力:JAZZY SPORT SHIMOKITAZAWA

YouTubeの時代になって、もう昔の音楽も最新の音楽も、ジャンルの違いも関係なくなって、すべてがスーパーフラットになった。(CHABE)

―それこそ、FRONTIER BACKYARDはジャンルをミックスしようという意識があったかと思いますけど、KEYTALKをはじめとした今の世代は初めから混ざっている感じがします。

2016年11月2日にリリースされたFRONTIER BACKYARDの最新作より

CHABE:もう今はダンスミュージックも選択肢のひとつでしかないっていう感覚なんじゃないかな。縦ノリか横ノリかの比率もそういう話なのかなと。YouTubeの時代になって、もう昔の音楽も最新の音楽も、ジャンルの違いも関係なくなって、すべてがスーパーフラットだから、その中から選ぶだけっていう。

ただ、吉崎くんの話を聞いてると、GOODWARPは狙いもあったみたいだから、ちょっと僕たちの感覚に近いのかもしれない。今のハタチくらいのバンドだと、たぶん「狙う」っていう感覚もなくて、初めて聴いていいと思った音楽をやっているだけなんじゃないかな。それがたまたま渋谷系っぽかったり、はっぴいえんどっぽかったりするっていう話だと思うんです。

松田“CHABE”岳二

―さきほどCHABEさんから「フラット」っていう話があって、もはや新しいも古いも関係ないっていうのはいいことでもありつつ……。

TGMX:全然いいことですよ、ホントに(笑)。

CHABE:うん、だから生まれる音楽が面白いんじゃないかな。

―ただ、あえて言うなら、新しい音楽に出会うために「掘る」っていうことを自発的にはやらなくなってしまいますよね。

思い思いにレコードを物色する三人
思い思いにレコードを物色する三人

CHABE:インターネットが主流の時代になっても、掘る人の比率って変わってない気もする。掘る行為って、もともとやる人はやるし、やらない人はやらないことで、今も作る側の人は興味を持って掘っている人が多いと思うんですよ。だから、掘るっていう文化が衰退しているわけではなくて、今の時代はその過程とスピードが昔とは全然違うっていうことなんじゃないですかね。

結局自分がやりたいのは、子どもの頃にときめいたJ-POPのあの感じ。(吉崎)

―GOODWARPは最初の宅録の時点である程度狙いがあったとのことでしたが、その後バンドになって、音楽性はどのように変化していきましたか?

吉崎:あとから入ったギターの藤田(朋生)とドラムの有安(祐二)は、ライブハウスでの活動というより、どちらかというとスタジオミュージシャン寄りのタイプで。そのうえ、ブラックミュージックをゴリゴリに聴いてきた人たちだったので、最初は共通言語もなくて戸惑ったんです。

ただ、世代が近いこともあって、話をしていく中でお互い自分にない部分を自然と認め合えるようになったので、結果的に面白いバランスになったんじゃないかなと思います。たとえば、僕の中ではもともと「ギターソロではチョーキングをしない」みたいなイメージだったんですよ。

TGMX:「ロックになっちゃうから」ってこと?

吉崎:そうです。GOODWARPでは鼻歌でも歌えるようなギターソロをイメージしていたんですけど、ガーッと弾き倒されて。最初は「ちょっと違うんだけどなあ」と思ったんですけど、それが好きになってきて、「思ってたのと違うけど、まあいいか」って。今のサウンドはそうやって形成されてきましたね。

TGMX:今って本当にジャンルや出自が一見分かりにくいバンドがいっぱいいますよね。パンクなんだけどちょっとビジュアル系っぽいとか、昔だったら絶対交わらなかったであろうものが混ざり合って、オリジナリティーのある人たちがどんどん出てきてる。

TGMX

―TGMXさんが関わってるバンドで言うと、Wiennersとかはその極致みたいなバンドで、彼らのような存在がバンド界隈からアイドル界隈まで幅広く受け入れられているっていうのはすごく面白いですよね。

TGMX:彼らは変わったバンドですよね(笑)。今はアイドル界隈もあって、アニメ界隈もあるし、音楽と一言に言ってもエリアが本当に広大だと思います。

―そんな広大なエリアの中で、GOODWARPとしてはどこを目指しているのでしょうか?

吉崎:ダンスやブラックミュージックの話をしておいて言うのも何なんですけど、結局自分がやりたいのは、子どもの頃にときめいたJ-POPのあの感じなんです。中学生当時の僕でも知っているレベルのバンドになりたいし、メロディーを口ずさんでもらえるバンドになりたい。そうやって「音楽って楽しい世界なんだぜ」っていうのを幅広い人に知ってもらって、聴いてくれた人の新しい音楽人生が始まったら、最高に幸せ。

吉崎拓也

吉崎:それってつまりは、僕がCHABEさんとTGMXさんにしてもらったことなんですよね。その恩返しというか、バトンをつないでいきたい。それが自分の音楽でやりたいと思っていることで、そのためにも「ポップスである」っていうことは大事なんだと思っています。

リミックスは手癖で作って、自分のハンコを押すみたいな感じがいい。(CHABE)

―では、新作の曲とそのリミックスについてお伺いしたいと思います。まず、“bravo! bravo! bravo!”に関しては、もともとどんなイメージで作られた曲なのでしょうか?

吉崎:今回のEPを作るにあたって、“Sweet Darwin”が先にできていたんです。この曲は、アニメ(『うどんの国の金色毛鞠』)の書き下ろしとして挑戦した今までの僕らにはなかったようなバラードということもあって、もう一曲はライブで一緒に盛り上がれるアッパーで明るいサウンドに振り切った曲を作りたいと思ったのが最初のイメージです。

GOODWARP『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』通常盤ジャケット
GOODWARP『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』通常盤ジャケット(Amazonで見る

吉崎:なのでデモの段階でBPMと頭打ちのリズムっていうことを決めて、後からコードとメロディーを乗せるという作り方でした。あとは、アレンジを工夫してヨーロッパっぽい感じにしようっていう意識がありましたね。

―この曲のリミックスはCHABEさんが主導だったそうですね。

CHABE:この曲はBPMが難しくて、リミキサー泣かせなんですよね。でも、歌をいじりたくなかったので、ノリはそのまま140でBPMだけ半分の70に落とすっていう方法を採りました。最近のダンスミュージックでよくある、上と下のビートでリズムの取り方が違うっていうものをやれたらなと。BPMは遅いんだけど、倍で踊る感じですね。

―トラップ(ヒップホップのジャンルのひとつ)ってことですよね。

CHABE:そうです。あとアッパーな原曲と正反対のメロウな雰囲気を狙って意識して。リミックスはその人の手癖で作るのが一番いいと思っているので、ハンコを押すみたいな感じで、いつもの自分の方法論でやりました。ただ、ピアノはTGMXくんに弾き直してもらったんですが、有機的な感じに仕上がって新鮮でした。

松田“CHABE”岳二

CHABE:あと僕、作る前は原曲を1回しか聴かなかったんです。細かい部分を確認するために聴くのも一部分だけで。あまり聴き込んじゃうと原曲に引っ張られて、リミックスは作れなくなっちゃうんです。なので、ほぼボーカルトラックだけずっと聴いてましたね。

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リリース情報

GOODWARP『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』うどん盤
GOODWARP
『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』うどん盤(CD)

2016年11月16日(水)発売
価格:1,620円(税込)
VPCC-81886

1. Sweet Darwin
2. bravo! bravo! bravo!
3. Answer
4. Tonight is the night
5. bravo! bravo! bravo! CBSMTGMX mix (Remixed by CHABE+TGMX)

GOODWARP『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』通常盤
GOODWARP
『bravo! bravo! bravo! / Sweet Darwin』通常盤(CD)

2016年11月16日(水)発売
価格:1,620円(税込)
VPCC-81887

1. bravo! bravo! bravo!
2. Sweet Darwin
3. Answer
4. Tonight is the night
5. bravo! bravo! bravo! CBSMTGMX mix (Remixed by CHABE+TGMX)

LEARNERS『Learners Christmas EP』(7inchアナログ)
LEARNERS
『Learners Christmas EP』(7inchアナログ)

2016年11月30日(水)発売
価格:1,512円(税込)
KKV-041VL

[SIDE-A]
1. I Saw Mommy Kissing Santa Claus
[SIDE-B]
1. Hot Club Of Christ

FRONTIER BACKYARD『FUN BOY'S YELL』
FRONTIER BACKYARD
『FUN BOY'S YELL』(CD)

2016年11月2日(水)タワーレコード限定発売
価格:1,836円(税込)
NIW-125

1. always remember
2. UNKNOWN
3. excuse to
4. Journey of music
5. 2016
6. shout out good-bye

プロフィール

GOODWARP
GOODWARP(ぐっどわーぷ)

90'sポップス、シティポップ、クラブミュージック等への愛着を感じさせるダンサブルなサウンドメイクの中に、温もりある日常ドラマを唄う4人組バンド。結成後すぐに「出れんの!?サマソニ!?2012」を勝ち抜き、その後も「MINAMI WHEEL」や「COMIN‘KOBE」「JamNight2016」をはじめとする各地のイベントへ勢力的に出演し注目度を高めている。作詩作曲のみならず、作品のアートワーク等も手掛けるVo.吉崎拓也が描く、どこか男臭くて遊び心のある歌詞とメロディーの世界観、そして人懐っこい歌声、ポップ且つグルーヴィーなバンドサウンドは老若男女の垣根を越えて心を軽やかに踊らせる。11/29(火)渋谷clubasia、12/15(木)心斎橋アメリカ村FANJ twiceで自主企画「YOASOBI vol.7&8」を開催、2017年1月より全国リリースツアーを実施する。

松田“CHABE”岳二
松田“CHABE”岳二(まつだ ちゃーべ がくじ)

ソロ・プロジェクトのCUBISMO GRAFICO、バンド・スタイルのCUBISMO GRAFICO FIVE、堀江博久とのユニット“NEIL&IRAIZA”、そしてDJ、リミキサーとしても活動。また、FRONTIER BACKYARD、LOW IQ 01&MASTERLOWのサポートも務める。2001年には、映画『ウォーターボーイズ』の音楽を手掛け、第25回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。渋谷Organ Banでのレギュラーナイト「MIXX BEAUTY」をはじめ、三宿web他、CLUBでのDJで現場を大切にした活動を展開。様々な音楽活動を経て、楽曲提供やリミックス、さらに音楽やファッションのプロデュースも行い、セルフプロダクトのファッションブランド、kit galleryも主宰。現在は、時代の若者を躍らせたダンスナンバーを蘇らせるロックンロールバンドLEARNERSを精力的に活動中。

TGMX(FRONTIER BACKYARD)
TGMX(FRONTIER BACKYARD)(てぃーじーえむえっくす ふろんてぃあ ばっくやーど)

90年代後半から、SCAFULL KINGのボーカル&トランペットで活動。2001年1月、渋谷AX3DAYSを最後に休止へ。2001年11月、TGMX名義の1stソロアルバム「MUSIC LIBRARY」の5000枚限定発売(2012年再発)。2012年には10年振りに2ndソロアルバム「I CAN'T SING IT」を発売するなどソロワークをしつつ、2004年頃から本格的始動したFRONTIER BACKYARDは、今年12年目を迎え、現在までにアルバム5枚、ミニアルバム1枚などをリリース。FUJI ROCK、RISING SUN、ROCK IN JAPAN、RUSH BALL、KESEN ROCKなど数々の大型フェス等にも出演。他にもCUBISMO GRAFICO FIVE(2001年~)、THE DEKITS(2011年~)のバンドで鍵盤、ギターなどの楽器を担当。LOW IQ 01 & MASTER LOW(1998年~)のサポートメンバーでもある。バンド活動やソロでの弾き語りのみならず、プロデュース、楽曲提供、DJ等あらゆる音楽形態でマルチに活動中。FBYとして久々のオリジナルミニアルバム「FUN BOY'S YELL」が発売中。

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