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アジカン後藤と関和亮が語り合う、ゆとりなき今の社会に思うこと

アジカン後藤と関和亮が語り合う、ゆとりなき今の社会に思うこと

ASIAN KUNG-FU GENERATION『ホームタウン』、KOE
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子

この試みに乗ってくれたアジカンとKANA-BOONには「ありがたい」の一言しかないです。(関)

─さて今回、コエの選抜者はアジカンの最新アルバム『ホームタウン』のなかから、“レインボーフラッグ”“UCLA”“モータープール”のMVを制作することになりました。これから作るところだそうですが(取材は11月中旬)、後藤さんから、それぞれどんな曲なのかを教えてもらえますか?

:今日は、公開打ち合わせのつもりで来たから(カバンからノートを取り出す)。

後藤:まず“レインボーフラッグ”は、もちろんLGBTの歌です。もう少し広い意味での、それぞれの自由なライフスタイルへのエールというか。「嫌なことやしんどいこともあるけど、胸張って生きていこうよ」みたいな。

基本、3コードのロックンロールなんですけど、中盤でゴスペルっぽい要素が入ってきて、教会のような響きで「祝福感」を出しました。

—“UCLA”はいかがでしょう?

後藤:“UCLA”は、最初はもっとトラップっぽくしようと思ったんだけど、それをバンドでやると「ちょっとダサいかも」と思ってバンドアレンジにしたんです。

これは男の子と女の子が、付き合ってはいるものの、お互い考えていることが違うみたいな。彼氏に愚痴をメールしても、男の子はちょっとそれをウザいと思っている。そんな、それぞれの日々の鬱屈とした気持ちから始まっています。

ただ、ちゃんと耳をすませていれば「天命=Calling」が聞こえる、という。なかには悪いほうへと引っ張り込む「Calling」もあるけど、とにかく「耳をすませる」ことが大事。そんな、若い子たちに対するエールがちょっと多めの曲かな(笑)。

─タイトルは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(ハーバードやスタンフォードと並ぶ米国の名門大学)のこと?

後藤:そう。これはドラムの(伊地知)潔が、レコーディングの日に着ていたセーターのロゴが由来です。「それ、ロスの名門校だよ? お前が絶対に着ちゃいけないやつ!」って(笑)。そのときについた仮タイトルがそのまま正式名称になりました。曲の内容とは一切関係ないです(笑)。

─(笑)。“モータープール”は?

後藤:アルバムのなかでは、陰と陽でいえば、もっとも「陰」な曲ですね。「これからどうなるんだろう」という、不安な景色を描いている。駐車場のオレンジライトって、それを浴びるとオレンジでしかなくなるんですよ。車の色がなくなっちゃう。そこに飛行機がバーッと飛び立つような、そんな景色をイメージして作った曲です。

駐車場というよりは、港に停泊している船に載せられた、大量の車のイメージかな。あの感じ、なんかすごく寂しくなるんだよね。オレンジライトで色がなくなっていて、そこに車がバーッと停まっていたりすると、なんか思うところがあるというかね。

特設サイトを見る / 他2本のミュージックビデオは後日公開

—この3曲に次世代のクリエイターたちがどんな映像が付けるのか、完成を楽しみにしていたいと思います。

:この試みに乗ってくれて、新しいこと、面白そうなことに対して柔軟に対応してくれたアジカンとKANA-BOONには、本当に「ありがたい」の一言しかないです。

左から:山岸聖太(コエ所属)、谷口鮪(KANA-BOON)、後藤正文、関和亮
左から:山岸聖太(コエ所属)、谷口鮪(KANA-BOON)、後藤正文、関和亮 / 対談第2弾「KANA-BOON×山岸聖太監督 共に歩んだ5年と、業界の変化を語る」はこちらから

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リリース情報

ASIAN KUNG-FU GENERATION『ホームタウン』初回生産限定盤
ASIAN KUNG-FU GENERATION
『ホームタウン』初回生産限定盤(2CD+DVD)

2018年12月5日(水)発売
価格:4,968円(税込)
KSCL-3121~3123

[CD1]
1. クロックワーク
2. ホームタウン
3. レインボーフラッグ
4. サーカス
5. 荒野を歩け
6. UCLA
7. モータープール
8. ダンシングガール
9. さようならソルジャー
10. ボーイズ&ガールズ
[CD2]
『Can't Sleep EP』
1. スリープ
2. 廃墟の記憶
3. イエロー
4. はじまりの季節
5. 生者のマーチ
[DVD]
『ASIAN KUNG-FU GENERATION America Tour Documentary Pt.2 (Latin America)』
※CD2、DVDは初回生産限定盤に付属

ASIAN KUNG-FU GENERATION『ホームタウン』通常盤
ASIAN KUNG-FU GENERATION
『ホームタウン』通常盤(CD)

2018年12月5日(水)発売
価格:3,146円(税込)
KSCL-3124

1. クロックワーク
2. ホームタウン
3. レインボーフラッグ
4. サーカス
5. 荒野を歩け
6. UCLA
7. モータープール
8. ダンシングガール
9. さようならソルジャー
10. ボーイズ&ガールズ

プロフィール

ASIAN KUNG-FU GENERATION
ASIAN KUNG-FU GENERATION(あじあん かんふー じぇねれーしょん)

1996年、大学の音楽サークルにて結成。2002年、インディーズレーベルより『崩壊アンプリファー』をリリース。2003年4月、同作がキューンミュージックより異例の再リリースとなり、メジャーデビュー。同年より新宿LOFTにて『NANO-MUGEN FES.』を立ち上げ、2004年からは洋楽アーティストも加わり、会場も日本武道館、横浜アリーナと年々規模を拡大し、2012年の夏には横浜アリーナ2DAYSにて10回目となるフェスを開催した。これまでに8枚のオリジナルフルアルバムをリリースし、2018年12月5日には、最新アルバム『ホームタウン』をリリースする。後藤が描くリアルな焦燥感、絶望さえ推進力に昇華する圧倒的なエモーション、勢いだけにとどまらない「日本語で鳴らすロック」でミュージックシーンを牽引し続け、世代を超えた絶大な支持を得ている。

関和亮(せき かずあき)

1976年生まれ、長野県小布施町出身。音楽CDなどのアートディレクション、ミュージックビデオ、TVCM、TVドラマのディレクションを数多く手がける一方でフォトグラファーとしても活動。サカナクション『アルクアラウンド』、OK Go『I Won't Let You Down』、星野源やPerfumeのミュージックビデオなどを手がける。『第14回文化庁メディア芸術祭』エンターテインメント部門優秀賞、『2015 55th ACC CM FESTIVAL』総務大臣賞/ACCグランプリ、『MTV VMAJ』や『SPACE SHOWER MUSIC VIDEO AWARDS』等、受賞多数。

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