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三浦直之とEMCによるファミレス感漂う「ポップカルチャー」談義

三浦直之とEMCによるファミレス感漂う「ポップカルチャー」談義

ロロ『四角い2つのさみしい窓』
インタビュー・テキスト
ヒコ(『青春ゾンビ』)
撮影:もてスリム 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)

小説、漫画、ゲーム、アニメ、映画、音楽、お笑い……三浦直之がこれまで影響を受けてきたあらゆるポップカルチャーを、DJ感覚でマッシュアップして物語を編み上げていく劇団ロロ。同じくポップカルチャーへの造詣に富んだオマージュを繰り広げながら音楽を紡ぐラップグループEnjoy Music Club。両者に共通するのは、そんなポップカルチャーへの愛と感謝が、「誰かのことを強く想う」という情景に転化されていく点にある。なにかを愛する気持ちに、私たちは生かされている。好きなものがあってよかった。

先日、吉祥寺シアターではロロの新作『はなればなれたち』が上演されるなど、今年は劇団にとって結成10周年を飾るアニバーサリーイヤー。そんな記念すべき瞬間を祝うべく、主宰の三浦直之が盟友であるEnjoy Music Clubの江本祐介、松本壮史、Cの3人を迎え、ポップカルチャーへの愛を語り合う会が開催された。聞き手はブログ『青春ゾンビ』にて、両者の活動をみつめてきたヒコでございます。

ネットの海に放り投げた「好き」という気持ちが巡り巡って、はなればなれの私たちを繫ぎ合わせてくれたのだ。センキュー、ポップカルチャー。

「もともと三浦さんと僕らは、好きなものが一緒だったから、作風も似たのかもしれないです」(松本)

ヒコ:まずは三浦さんとEnjoy Music Club(以下、EMC)の出会いについて聞かせてください。

三浦:僕はずっとヒコさんのブログ『青春ゾンビ』を読んでいたんです。で、松本さんが監督した乃木坂46の桜井玲香さんの個人PV(『アイラブユー』)について書かれた記事の中で、そのPVとロロの作風が似ているって書いてあったので気になって見てみたら、めちゃめちゃびっくりして(参考:桜井玲香(乃木坂46)個人PV 松本壮史『アイラブユー』 / 『青春ゾンビ』2016年4月3日)。

「これは自分と似たなにかを持ってる人だな」と思ったんです。PVの中で使われていた江本さんの“ライトブルー”という曲もめちゃめちゃよくて、それでEMCのことを知って興味を持っていった感じでした。

乃木坂46 桜井玲香の個人PV『アイラブユー』

ヒコ:三浦さんが松本さんに共鳴したポイントはどこだったんでしょう?

三浦:「最高の告白」をしようと思って練習していたはずが、それがだんだん本当の想いになって、別の恋がはじまっちゃう感じとか。ああいう恋愛感情の矢印が思いもしない方向に動くみたいなものって、自分もよく書くモチーフだったりするんですよ。

三浦直之(みうら なおゆき)<br>ロロ主宰 / 劇作家 / 演出家。10月29日生まれ宮城県出身。2009年、日本大学藝術学部演劇学科劇作コース在学中に、処女作『家族のこと、その他たくさんのこと』が王子小劇場『筆に覚えあり戯曲募集』に史上初入選。同年、主宰としてロロを立ち上げ、全作品の脚本・演出を担当する。
三浦直之(みうら なおゆき)
ロロ主宰 / 劇作家 / 演出家。10月29日生まれ宮城県出身。2009年、日本大学藝術学部演劇学科劇作コース在学中に、処女作『家族のこと、その他たくさんのこと』が王子小劇場『筆に覚えあり戯曲募集』に史上初入選。同年、主宰としてロロを立ち上げ、全作品の脚本・演出を担当する。

松本:僕も『青春ゾンビ』はもともとすごく読んでいて。気になったものを検索するといつもたどり着いて、「あ、またこのブログだ!」みたいな。途中からブックマークして、更新したらすぐ読んでいました。それで、EMCのみんなともよく『青春ゾンビ』のことを話してたよね。

C:僕もそのとき教えてもらいました。とんでもないやつがいるって。

松本:そのときまで、ロロの舞台は『朝日を抱きしめてトゥナイト』(2014)しか観たことがなかったんです。それなのに作風が似てるっていうのは、三浦さんと僕らの好きなものがもともと一緒だったからなのかもしれないですね。

ロロ『朝日を抱きしめてトゥナイト』予告動画

Enjoy Music Club(えんじょい みゅーじっく くらぶ)<br>左から:江本祐介、松本壮史、C(本人の希望により「C」で登場)。2012年結成。「エンジョイミュージック」を合言葉に集まった3人組ラップグループ。2015年11月に1stアルバム『FOREVER』発売。2018年には中国ツアーも敢行し、日本国外にも活動の幅を広げている。
Enjoy Music Club(えんじょい みゅーじっく くらぶ)
左から:江本祐介、松本壮史、C(本人の希望により「C」で登場)。2012年結成。「エンジョイミュージック」を合言葉に集まった3人組ラップグループ。2015年11月に1stアルバム『FOREVER』発売。2018年には中国ツアーも敢行し、日本国外にも活動の幅を広げている。

三浦:『青春ゾンビ』も今年で10周年ですよね。そもそも、ブログをはじめたきっかけはなんだったんですか?

ヒコ:最初は本当に暇つぶしだったんですけど、途中からちょっとだけロマンティックな希望も抱いていて。僕が感じた「好き」とか「おもしろい」とか「美味しい」とか「楽しい」って気持ちをなるべく丁寧に記録して、それを見知らぬ誰かが受け取って、そこからまたなにかはじまっていったら素敵だな、と思ってブログを書いています。

三浦:なるほどなぁ。僕たちが今こうして一緒にいるのは、『青春ゾンビ』、つまりヒコさんのおかげなんですよ。僕はこれまで、テレビや漫画や映画のようなカルチャーの話が合う友達ってあんまりいなかったけど、EMCとはそういう話ができるから、すごく楽しいんです。大人になっても、友達ってできるんだなぁって。

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リリース情報

『東京で考え中』
Enjoy Music Club
『東京で考え中』

2019年5月9日(木)配信

イベント情報

ロロ新作本公演『四角い2つのさみしい窓』

2020年1月30日(木)~2月16日(日)
会場:こまばアゴラ劇場
脚本・演出:三浦直之

プロフィール

三浦直之(みうら なおゆき)

ロロ主宰/劇作家/演出家。10月29日生まれ宮城県出身。2009年、日本大学藝術学部演劇学科劇作コース在学中に、処女作 『家族のこと、その他たくさんのこと』が王子小劇場「筆に覚えあり戯曲募集」に史上初入選。同年、主宰としてロロを立ち上げ、全作品の脚本・演出を担当する。自身の摂取してきた様々なカルチャーへの純粋な思いをパッチワークのように紡ぎ合わせ、様々な「出会い」の瞬間を物語化している。2015年より、高校生に捧げる「いつ高シリーズ」を始動。高校演劇のルールにのっとった60分の連作群像劇を上演し、戯曲の無料公開、高校生以下観劇・戯曲使用 無料など、高校演劇の活性化を目指す。そのほか脚本提供、歌詞提供、ワークショップ講師など、演劇の枠にとらわれず幅広く活動中。2016年『ハンサムな大悟』第60回岸田國士戯曲賞最終候補作品ノミネート。

Enjoy Music Club(えんじょい みゅーじっく くらぶ)

2012 年結成。「エンジョイミュージック」を合言葉に集まった3人組ラップグループ。2015年11月に1st アルバム「FOREVER」発売。NHK E テレの子ども番組「シャキーン!」やテレビ東京系「モヤモヤさまぁ~ず 2」、日本テレビ系深夜ドラマ「住住」に楽曲提供。テレビ東京『ゴットタン』内企画「マジ歌選手権」ではバカリズム氏とコラボ。同番組ライブ企画『マジ歌ライブ2018in横浜アリーナ』では12000人を前にグループ初のコール・アンド・レスポンスに挑戦した。2018年には中国ツアーも敢行し、日本国外にも活動の幅を広げている。

ヒコ

ポップカルチャーととんかつを愛するブログ『青春ゾンビ』の主宰。

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