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角舘健悟の『未知との遭遇』青葉市子編

角舘健悟の『未知との遭遇』青葉市子編

角舘健悟の『未知との遭遇』
テキスト・編集
金子厚武
撮影:小林光大 編集:川浦慧、今井大介(CINRA.NET編集部)
左から:角舘健悟、青葉市子

互いの似顔絵や、好きな生き物のイラストを描き合う

角舘:おかわりもらおうかな。

青葉:あったまりましょう。

角舘:(店員さんに)ブレンド1つ。あの、ライブ配信見ました。原美術館の。

青葉:ありがとうございます。

角舘:よかったですね。印象的だったのは、アコーディオン。部屋が鳴ってる感じがよいプレイだったなと。もちろん歌もよかったんですけど、あんな大きなアコーディオンで市子さんがファーンってやってるのが呼吸的で、見ててしっくりきたというか。

青葉:嬉しい。あれ12kgくらいあるの。すごい重いんだけど、重い分いい音が出るんですよね。リードがすごいたくさん入ってて、ボタンでガチャガチャガチャってリードを変えて、その場所とか曲にあった音色に変えられるんですけど。

角舘:いわゆるアコーディオンみたいな、タララ~ってやつじゃないじゃない。倍音をその空気中に充満させられるような、演奏っていうより行為に見えたというか……なんて言ったらいいのかな、すごく自然だなって思えたんだよね。市子さんがアコーディオンを弾いてるのって……ははは。なんだか照れますね。すぐ笑っちゃうからね、俺。

青葉:うふふ。すぐ笑うのはいいことね。

角舘:そうだね。

青葉:すぐ怒る人よりはいいよ。(コーヒーが来て、マグカップを見ながら)これはどこのかな?

角舘:なんかこれね、家にあった気がするよ。

青葉:え、これ?

角舘:うん。

青葉:これはウェッジウッドです。陶器のメーカーでイングランドのもの。

角舘:これはあったよ。母親が持ってた。

青葉:本当、すごいね。さっきのマグカップは私の家にあって……そんなことある?

角舘:偶然中の偶然だね。

青葉:そんなことあるんだね。

角舘:ね!


(青葉がノートに絵を描き始める)


角舘:あ、ナンヨウブダイ。

青葉:よくわかりましたね。

角舘:くちばしがあるから。

青葉:そうそう。健悟さんの好きな生き物は?

角舘:ゾウが好きですね。

青葉:ゾウさん? どうして?

角舘:形がまず好きなのと。家族のために怒ったりする感情があるのが好きですね。

青葉:へ~、そうなんですね。

角舘:描くのはやいね。俺もゾウ描いていい?

青葉:うふふ。優しそうなゾウだな。この尻尾、絡まってる(笑)。


(角舘の似顔絵を書き始める青葉)


青葉:目が独特ですよね。目頭のところがキュッとこう、なかに入ってる。

角舘:そうなんですよね。三白眼。

青葉:三白眼って?

角舘:まぶたが目にかぶってる。昔はね、めちゃくちゃコンプレックスだったんですよ。

青葉:そうなんですか?

角舘:そうなんですよ。

青葉:クレヨンしんちゃんに出てきそうな子みたいになっちゃった。

青葉が描いた角舘の似顔絵
青葉が描いた角舘の似顔絵

角舘:でもそれ俺ですね。特徴を捉えてて上手い。俺はだめなんだよ、人の顔を上手く描けない。

青葉:大丈夫、大丈夫。

角舘:でもなんか、これからライブするって前に、こうしてお茶できてるのがまじ熱いよな。

青葉:嬉しいですね。この時間があるの。

角舘:昔のライブハウスの企画イベントとかは、よくこういう時間がありましたけどね。昼前に集まってリハして、出演30分とかだから、そっから4~5時間くらい暇があって、その間にお茶して、戻ってくる的な。お茶が好き。銭湯も好きですね。お茶、銭湯、カレー。


(角舘の似顔絵にお茶、銭湯、カレーを書き始める青葉)


青葉:カレー描くの難しいな。

角舘:今度は俺が青葉市子を描けばいいんですね。あんまり可愛く描けないですけど、人のことを。

青葉:<教会に迷いこんで~♪ 内緒話 花咲いた~♪> あとで花を買いに行きませんか?

角舘:俺もね、それ思ってた。

青葉:うふふ。(角舘の描いた絵を見て)おー、クリーチャーっぽい。

角舘が描いた青葉の似顔絵
角舘が描いた青葉の似顔絵

角舘:それさっきから言ってるね。クリーチャー感。

青葉:『アダンの風』(青葉市子の最新アルバム)のチームでやたらクリーチャー、クリーチャー言うの。

角舘:どうして?

青葉:目に見えない、でもパワーがある存在のことを引っくるめてクリーチャーって言ってしまっているのかも。その人の面白い部分とか、癖があるとことか、それクリーチャーだよって、ざっくり言ってる(笑)。

角舘:いわゆる映画で言うクリーチャーとは違うんですね。

青葉:ケモノみたいなことじゃなくて、もっとこう、子供のころから変わらない心のなかのキッズなところがあるじゃない。それのことを言ってるのかもしれない。

角舘:クリーチャーっていうと曲がって生まれたもののような感じがするけど、もともとあるものとしてクリーチャーって言葉を使ってるんだね。

青葉:曲がって生まれるってどういうこと?

角舘:映画とかでいうクリーチャーってさ、環境が起こしたバグで生まれた化け物みたいな、モンスターとかと同義語になってくると思うんだけど。勝手な印象ね。

青葉:全然それ思ってなかった。

角舘:いいんじゃない(笑)。

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プロジェクト情報

連載:角舘健悟の『未知との遭遇』

「Yogee New Waves」のボーカルとして活躍する角舘健悟が「未知との遭遇」をテーマに、様々な世界の未知なるアーティストと出会い、ものづくりや表現について対話し、「FUSION」することで、新しい創作物を生み出します。その過程をドキュメントし、カルチャーを愛する皆さんと一緒に応援し、楽しんでいく連載企画です。

プロフィール

青葉市子(あおば いちこ)

音楽家。1990年1月28日生まれ。2010年にファーストアルバム『剃刀乙女』を発表以降、これまでに6枚のソロアルバムをリリース。うたとクラシックギターをたずさえ、日本各地、世界各国で音楽を奏でる。弾き語りの傍ら、ナレーションやCM、舞台音楽の制作、芸術祭でのインスタレーション作品発表など、さまざまなフィールドで創作を行う。活動10周年を迎えた2020年、自主レーベル「hermine」(エルミン)を設立。体温の宿った幻想世界を描き続けている。12月2日、“架空の映画のためのサウンドトラック”として、最新作『アダンの風』を発表する。

角舘健悟(かくだて けんご)

1991年生、東京出身。2013年にバンド、Yogee New Wavesを結成、ボーカルを担当。2014年4月にデビューe.p.『CLIMAX NIGHT e.p.』でデビュー。昨年、3rdアルバム『BLUEHARLEM』、12月に『to the MOON e.p.』をリリース。最新作は今年7月にシングル『White Lily Light』を発表。全国各地の野外フェスの出演やアジアを中心に海外公演を重ねる。バンド活動の傍ら、テレビ番組・TVCMのナレーションなど活動の場を拡げる。音楽、ファッションの両面で厚く支持されている。

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『角舘健悟 × 青葉市子 Live at Waseda Scotthall』

2020年、全4回にわたって行われてきた対談連載企画『角舘健悟の未知との遭遇』。青葉市子と遭遇し、教会に迷い込んだ2人の秘密のセッションの様子が公開された。本連載の趣旨でもあり、2人を繋いだYogee New Wavesの”Summer of Love”と、青葉市子の”みなしごの雨”を披露。クリスマスの夜にどうぞ。(川浦)

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