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中島愛、楽曲に導き出された本当の自分らしさ 尾崎雄貴と語る

中島愛、楽曲に導き出された本当の自分らしさ 尾崎雄貴と語る

中島愛『green diary』
インタビュー・テキスト
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編集:宮原朋之(CINRA.NET編集部)

多くの人の音楽への信念が1つになってできる楽曲。そこにはバンドとは違う面白さがある。(尾崎)

―冒頭でも中島さんから「同世代の共感」というキーワードが挙がりましたが、本作には、お2人を含め、児玉雨子さん、清竜人さん、tofubeatsさんといったちょうど同じ年代の方が多く参加されていますね。

中島:このアルバムに関しては、いまの私しか作れないアルバムにしたかったんです。だから、世代感というのはすごく重要だと思っていました。

私は2003年に芸能事務所に入って、当時から自分よりずっと年上の方々に守られながら仕事をしてきて。最近になってやっと、同世代で働いている人が、社会的な立ち位置ややりたいことに確固たるものができだす年齢なんだという実感がうまれてます。なので、そうした感覚を通じて、「なんだかわからないけれど、阿吽の呼吸になる」ということはあったと思います。

尾崎:僕も高校生の時点でデビューをしていて、その頃からおじさんたちに囲まれてきたので、いまの話にはシンパシーを感じます。また、それとはちょっと違う見方として、僕にとって、「懐かしさ」って音楽になくてはならない大事な要素なんです。

古いとか過去とかそういう意味じゃなくて、安心するとか、なにか切ない気持ちになるとか、心の淵にグッとくるような「懐かしい」という感覚を中島さんから感じたんです。そこは同世代ならではのところがあるのかなと。

―『green diary』では、尾崎さんを含めて初めてお仕事をされる方も多くいらっしゃいますね。中島さんにとって印象的だった楽曲やエピソードがあったら教えて下さい。

中島:トーフさん(tofubeats)からいただいた“ドライブ”ですね。トーフさんには、2019年に歌謡曲のカバーミニアルバム(『ラブリー・タイム・トラベル』)を出した際にアレンジをしていただいたんですが、作詞作曲をしていただくのは初めてでした。そこで、ぜひバラードを、あえて音数の少ない、自分の心のなかに一番深く潜るような曲を書いて欲しい、というリクエストをしました。

中島愛“ドライブ”を聴く(Apple Musicはこちら

中島:レコーディングでは、トーフさんにボーカルディレクションをしていただいたんですけど、どうがんばっても、いつもの自分の感じにしかできないのがすごく悔しくて。そしたらトーフさんに、「その人らしいことをずっと継続して変わらずにやり続けることのほうが、僕はすばらしいし大事だと思いますよ。頼みますよ先輩!」と言われて(笑)。

「もっと新しいことをして、いままでにない表現をして」って自分にすごいプレッシャーを与えていたし、これまで周囲の人たちにも言われることが多かったけれど、アイコン的な自分の声や歌い方を「はいっ」って出せるほうがすごいじゃん、って。すごい気付きでしたね。曲もさることながらそのディレクションとか、言葉の一つひとつに重みがあって印象的なレコーディングでした。

―逆の視点から、尾崎さんは、BBHFやwarbearといった自身の表現とは違う「楽曲提供」にあたって、どんなことを考えているんでしょう?

尾崎:僕は、自分のバンドやソロプロジェクトとは別のところで、ジャスティン・ビーバーとかケイティ・ペリー、リアーナ、テイラー・スウィフトとか、ディーヴァ(成功した女性歌手、特にオペラ界で卓越した存在となっている者を指す表現)的な存在がすごく好きで、心から尊敬しています。そういうビッグアーティストの楽曲って、クレジットとか制作ドキュメンタリーを見ていると、1曲に対して複数の作曲者やアレンジャーといったたくさんの人が関わっているんです。

いろんな人たちの音楽に対しての信念が、ある瞬間にひとつになって、ああいう楽曲ができている。そこにバンドとかとは違う面白さがあるなと思っています。

人に楽曲を書くときは、自分のなかでそれが起こるようにしたいと思っています。自分のなかに何人かのプロデューサーを置く、というか。

あと、自分が実際ステージに立って歌うときは、自分の曲だから嘘偽りなく人に伝えられるというのがありますが、提供する曲は、提供した方の声で歌われていく曲です。それだけに、歌ってもらうその人自身の曲にしてもらう、ということをすごく意識しています。歌い続けてもらえる曲を書きたいです。

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リリース情報

中島愛『green diary』初回盤
中島愛
『green diary』初回盤(CD+BD)

2021年2月3日(水)発売
価格:5,500円(税込)
VTZL-182

1. Over & Over
2. GREEN DIARY
3. メロンソーダ・フロート
4. ハイブリッド♡スターチス
5. 髪飾りの天使
6. 粒マスタードのマーチ
7. 窓際のジェラシー
8. ドライブ
9. 水槽
10. All Green

中島愛『green diary』通常盤
中島愛
『green diary』通常盤(CD)

2021年2月3日(水)発売
価格:3,300円(税込)
VTCL-60543

1. Over & Over
2. GREEN DIARY
3. メロンソーダ・フロート
4. ハイブリッド♡スターチス
5. 髪飾りの天使
6. 粒マスタードのマーチ
7. 窓際のジェラシー
8. ドライブ
9. 水槽
10. All Green

サイト情報

特設サイト「recording diary」

アルバム制作に対する思いや作家陣との打ち合わせの様子などが、中島愛自身の言葉で綴られている、ここだけのダイアリー

プロフィール

中島愛(なかじま めぐみ)

6月5日生まれ。A型。1980年代アイドルが大好きな、レコードマニア。2007年『Victor Vocal & Voice Audition』にて最優秀者に選ばれ、TVアニメ『マクロスF』にて声優・歌手デビュー。同作品ではランカ・リー=中島愛名義で数多くの楽曲をリリース。なかでも“星間飛行”は、シングルでオリコン5位、収録アルバムはオリコン2位を記録し大ヒットとなる。2009年、シングル“天使になりたい”にて個人名義での活動をスタート。同年の『第3回声優アワード』にて歌唱賞を受賞。その後、歌手活動と並行して『セイクリッドセブン』(藍羽ルリ役)、『君のいる町』(枝葉柚希役)、『ハピネスチャージプリキュア!』(愛乃めぐみ/キュアラブリー役)など数多くのTVアニメでヒロイン役を射止める。2019年1月には、ソロデビュー10周年を記念して、1980年代アイドルミュージックをはじめとした自身初のセルフプロデュース・カバーミニアルバム『ラブリー・タイム・トラベル』、6月には初のベストアルバム『30 pieces of love』、アナログ盤『8 pieces of love』をリリース。2020年9月には、これまでに中島愛がキャラクター名義で歌唱した楽曲を集めた、キャラクターソング・コレクション『FULL OF LOVE!!』をリリースした。現在、3年ぶり5枚目となるオリジナルフルアルバム『green diary』が好評発売中。

尾崎雄貴(おざき ゆうき)

札幌を拠点に活動する4人組バンドBBHFのヴォーカル&ギターを担当。2017年より自身のソロプロジェクトwarbearを始動。2020年9月にBBHFとして2枚目となるフルアルバム『BBHF1 -南下する青年-』をリリース。同年12月、warbearとして初の配信限定シングル“バブルガム”をリリース。

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