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3.11以降の東京で表現する 悪魔のしるし(危口統之)×サンガツ(小泉篤宏)×小沢康夫

3.11以降の東京で表現する 悪魔のしるし(危口統之)×サンガツ(小泉篤宏)×小沢康夫

インタビュー・テキスト
前田愛実
撮影:小林宏彰

「作品を複製しやすい」インターネットの魅力

―今回のイベント『CE QUI ARRIVE』で、サンガツはどんな演目をされるんでしょうか?

小泉:僕らは新曲をやりますよ。『5つのコンポジション』を発展させたようなもので、曲というよりは、演奏する方法をプレゼンしたいと思っています。この方法を使えば誰でも作曲できますよ、といったことを提示するつもりなんです。

小沢:その方法は、演奏を見ている時はわからないんですよね?

小泉:はい。ただ、イベントの3日前くらいから、譜面をサンガツのウェブサイトで公開しようと思っています。それから演奏している動画と方法を、後日別のサイトに掲載します。だから、当日僕らが演奏する曲は、その方法からできるひとつのパターンだということになります。

危口:なるほど。僕も、『搬入プロジェクト』については同じことを考えていました。方法は公開するので、誰かがやってくれないかな、と。

小泉:インターネットって、「複製すること」と親和性が高いじゃないですか。だからどうしても著作権は守りにくい。でも逆に、方法は作るのでたくさん複製してくださいね、とやると、逆にインターネットを味方にできる。そこに僕は注目しているんです。

小沢:そういうオープンソースの発想には僕も共感します。あえて聞きますが、おふたりとも、アーティストの固有性とか、オリジナリティにはこだわらないんでしょうか?

危口:こだわりたいときは、そういう作品を作ればいいんだと思います。『搬入プロジェクト』は、海外での上演も持ちかけられますが、そういう場合に日本から行くのは1人か2人で大丈夫、現地に模型を作ったり設計図を引ける人がいればいい。僕はルールの提示と雰囲気を提供するだけという役割です。究極的には、僕もいらないかもしれない、ということまで考えるんですけど、行けば楽しいし、お金をもらえるので、行きます(笑)。

危口統之(悪魔のしるし)、小泉篤宏(サンガツ)

小沢:『搬入プロジェクト』を一緒にナム・ジュン・パイク アートセンターで上演したときは、運び手が素人で、子どもも一緒になってやるしで盛り上がりましたね。「物を移動させる」という行為は祭りなどで古くからあることだし、世界共通の行為でもある。また以前見た本物の荷揚げ屋さんが頭と体を使って慎重に運ぶ場合もスリリングで、パフォーマンスとして観ていて飽きないものだった。これまで目をつけられにくかったけど、非常にいいアイデアだと思うんですよ。

危口:素人参加型と本物の揚重工(荷揚げ屋)によるものとでは、方向性がかなり違いますね。前者は地域のお祭り的で、後者は模範演武なんかに近い。

4/4ページ:「面白いものを観たい」という純粋な欲求に応えられるイベント

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イベント情報

『CE QUI ARRIVE -これから起きるかもしれないこと-』

2011年11月26日(土)OPEN 18:30 / START 18:45
会場:東京都 浅草 花やしき
出演:
悪魔のしるし
足立喜一朗
伊東篤宏
contact Gonzo
久保田弘成
サンガツ
和田永
主催・企画制作:日本パフォーマンス/アート研究所
助成:アサヒビール芸術文化財団、平成23年度台東区芸術文化支援制度対象企画
料金:前売2,500円 当日3,000円
※前売券は完売
※屋外での公演になりますので防寒のご用意ください
※客席はありません、回遊型のイベントになります

プロフィール

悪魔のしるし

演出家危口統之を中心に演劇などを企画・上演する集まり。デザイン、建築、編集、ファッションなど様々な分野の専門家をメンバーに持つが、演劇そのものに詳しい人材がいない。これまでの作品に、自主公演『禁煙の害について』(2010年6月、原宿vacant)、F/T公募プログラム『悪魔のしるしのグレートハンティング』(2010年11月、池袋シアターグリーン)、パフォーマンス『搬入プロジェクト』シリーズ(2009年より 東京、横浜、香川県豊島、韓国ナム・ジュン・パイク アートセンター等)など。

サンガツ

20世紀の終わりに東京で結成。これまでに4枚のアルバムを発表。近年は、表向きはバンドの形態をとりながらも、音を使った工作/音を使った組体操のような楽曲に取り組んでいる。また、最新プロジェクト「Catch & Throw」では、"曲ではなく、曲を作るためのプラットフォームを作ること"に焦点をあて、その全ての試みがweb上で公開されている。

小沢康夫

プロデューサー、日本パフォーマンス/アート研究所代表。2003年、企画制作会社プリコグ設立。2008年に代表を退き、後進に譲る。同年、日本パフォーマンス/アート研究所を設立。コンテンポラリーダンス、現代美術、現代演劇、メディアアート、音楽など既存のジャンルにこだわることなく、独自の観点でプロデュースする。最近の主な活動として『NJP SUMMER FESTIVAL 21ROOMS』(韓国ナム・ジュン・パイク アートセンター)、『LAFORET SOUND MUSEUM 2011』(ラフォーレミュージアム原宿)、『HARAJUKU PERFORMANCE +×DOMMUNE 』(ラフォーレミュージアム原宿)など。

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