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入江悠×伊賀大介対談 映画とファッションの交差点

入江悠×伊賀大介対談 映画とファッションの交差点

インタビュー・テキスト
宮崎智之(プレスラボ)
撮影:菱沼勇夫

22歳からスタイリストとして第一線で活躍し、雑誌、広告、映画、演劇など多方面のスタイリングを手掛けている伊賀大介。そのキャリアは、つねに同世代の「追い越し車線」を走ってきたかのように思える。最近では映画『モテキ』や『苦役列車』のスタイリングを務めたほか、アニメ―ション映画作品『おおかみこどもの雨と雪』にもスタイリストとして関わり、話題を呼んだ。

TOKYO-FMで10月から始まっている、映画監督・入江悠がホストを務めるラジオ番組『入江悠の追い越し車線で失礼します』のゲストとして登場した伊賀は入江悠にとって、高校時代から華々しく活躍する憧れの存在だ。一方、伊賀も初期から入江の出世作『SRサイタマノラッパー』を観ていたと言い、シリーズ3作目の『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』に推薦文を寄せているほどのフリークでもある。一見、対照的なキャリアを歩んでいきたように思える二人だが、映画監督、スタイリストとして「映画とファッション」について語り合うともに、伊賀の修業時代や職業観にまで話が及んだ対談は、表現に賭ける男二人の熱気に満ちたものとなった。

東京にはこんなにカッコいい大人がいるんだ。大人になるのって悪くないなと憧れた記憶があります。(入江)

入江:どうもはじめまして。ようやくお会い出来たという感じです。

伊賀:共通の友人も多かったので、今まで会ってなかったのが不思議なくらいですね(笑)。

入江:高校生の頃、ファッション誌の『smart』を読んでいたんです。そこで伊賀さんの名前を知って、東京にはこんなにカッコいい大人がいるんだ。だったら大人になるのって悪くないなと憧れた記憶があります。でも後で、僕と年もほとんど変わらないんだと知って衝撃を受けました。『SRサイタマノラッパー』もご覧になって頂いたとか?

伊賀:1作目は池袋のシネマ・ロサで観てるんですよ。

入江:そうなんですか!? 『SR』はシネマ・ロサから公開が始まって、そこから幸いにも全国に広がっていった映画なんです。でも下手したらロサで終わっていたかもしれないので、そんな初期から観ていただいていたとは嬉しいですね。ロサって、映画に詳しい人じゃないとなかなか行かない映画館だと思うんですけど、普段から映画はよく観られているんですか?

入江悠
入江悠

伊賀大介
伊賀大介

伊賀:そうですね。先物買いというわけではないんですけど、舞台とかも本多劇場で上演する前の作品がすごく面白かったりするじゃないですか。そういうのって大体、口コミで回ってくるんですよね。『SR』も、そのときスタイリストとして関わっていた映画関係のスタッフに薦められて行ったのですが、やっぱりグッとくるものがありました。

入江:普段からラップを聴かれているんですか?

伊賀:実はあんまり聴いていなかったんですよね。90年代ラップメタル黎明期のAnthraxなんかは聴いていましたけど、メッセージ重視で聴くという感じではなかったです。でも、30代になって車の免許を取ったことがきっかけでライムスター宇多丸さんのラジオ番組を聞くようになり、さらに『SR』を観て、日本語のラップに惹かれていったんです。3作目の『SR3 ロードサイドの逃亡者』も最高でしたね。「その瞬間を刻んでいる」という感じに打ちのめされるというか。

入江:『SR』シリーズは、ずっと昔から知ってる仲間と一緒に作ってきたんですけど、『SR3』の頃には、音楽の岩崎太整は『モテキ』に関わっていたり、主演のIKKU(駒木根隆介)もテレビに出るようになったりしていたので、もしかしたら皆で出来るのはこれが最後かもしれないという思いで作っていたんです。

伊賀:作品が話題になってハードルは上がったけど、いい意味でやっていることは変わらない。でも成長は確かにあって。同じ世代としては、こういう奴らがいるんだと思って刺激になりました。観た後に人と話したくなるし、今日ここまで来る間に『SR3』のサントラを聞いてきたんですが、ラップの歌詞もやっぱり心に刺さるものがありました。

入江:ありがとうございます。今日は伊賀さんにスタイリストとしての職業観みたいなことも聞かせてほしいと思っているのですが。

伊賀:はい。それで、入江さんに僕の仕事を伝える為には、お土産を持ってきた方がいいかなと思いまして、今日は洋服を持ってきました! 今から僕が入江さんをスタイリングして、カメラマンの鈴木心さんにプロフィール写真を撮らせてもらいたいなと(笑)。

入江の服を選ぶ伊賀

入江:本当ですか!? そんな豪華な人たちに僕が写真撮ってもらうなんて、おまえ何やってんだ? って言われそうですけど(笑)、嬉しいです!

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番組情報

『入江悠の追い越し車線で失礼します Driven by 三井ダイレクト損保』

毎週日曜日20:30〜21:00からTOKYO-FMで放送

リリース情報

『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(DVD)
『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(DVD)

2012年11月21日発売予定
価格:3,990円(税込)
発売元:アミューズソフト/メモリーテック

監督・脚本・編集:入江悠
出演:
奥野瑛太
駒木根隆介
水澤紳吾
斉藤めぐみ
北村昭博
永澤俊矢
ガンビーノ小林
美保純
橘輝
板橋駿谷
中村織央
配島徹也
中村隆太郎
HI-KING
回鍋肉
smallest
倉田大輔

プロフィール

入江悠

1979年、神奈川県生まれ。監督作『SRサイタマノラッパー』(2009)が『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』でグランプリ、『富山国際ファンタスティック映画祭』で最優秀アジア映画賞を受賞。同シリーズ3作目『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012)では野外フェスシーンに延べ2000人のエキストラを集め、インディペンデント映画として破格の撮影規模が話題となる。

伊賀大介

1977年 西新宿生まれ。96年より熊谷隆志氏に師事後、99年、22才で独立してスタイリストとして活動開始。雑誌、ミュージシャン、広告、映画、演劇のスタイリングなどを手がける。band所属。

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