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藤巻亮太が語る、心境変化。5年間のソロ活動を経て見えたこと

藤巻亮太が語る、心境変化。5年間のソロ活動を経て見えたこと

藤巻亮太『北極星』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:中村ナリコ 編集:矢島由佳子、久野剛士

自分の人生にとって一番大きいのはレミオロメンを組んだことだと思うんです。

—表題曲“北極星”は、地元の山梨でできた曲だそうですね。

藤巻:そう。2年前の夏に、地元山梨の実家のそばの公民館を借りて……。

—それは、どういう動機だったのでしょう?

藤巻:その頃、東京で曲作りをしていたんですけど、ちょっと煮詰まりそうだったから場所を変えようと思って。「そう言えば、山梨の公民館、貸してくれるかな?」と思って相談したら、貸してくれることになったので、そこに機材を持ち込みました。

—2年前と言ったら、『日日是好日』のリリースよりも前ですよね

藤巻:そうなんです。だから『日日是好日』に入れるかどうか、ちょっと悩みました。ただ、あのアルバムは、“日日是好日”という曲が象徴的だったように、過去よりも「いま」を歌ったものが多かった。だからその中に入れるよりも、別のタイミングがあるんじゃないかっていう判断をして、今回のリード曲へと育てていきました。

公民館の窓を開けると、ぶどう畑と甲府盆地が広がっていて、南アルプスもあって……18年間見慣れた景色がありました。「ここでいろんな経験をしたし、いろんな出会いや別れがあったな」と思って。中でも、自分の人生にとって一番大きいのはレミオロメンを組んだことだと思うんです。メンバーと出会った町でもあるし、それこそ「神社時代」っていうのがあって……。

—ああ、デビュー前、地元山梨の神社の母屋で、ひたすら三人で曲を作っていたという。

藤巻:そう。それもレミオロメンにとっては原点だし、そこで培われた精神性やピュアなものは自分にとって原点なんですよね。日々、刺激を受けて、悩んで、価値観も変わりながら生きていくんだけど、当時の「ただ音楽が好きだからやっていた」という部分は、絶対に変わらない。それって理屈じゃない部分だと思うんです。

それは、さっき言ったこととも関係してくるんですけど、そういう理屈じゃない世界から立ち上がってくるようなものをやっぱり大事にしたいし、それがある意味、僕の音楽にとっての北極星、つまり「見上げたら常にずっとそこにあるもの」なんですよね。

—なるほど。

藤巻:そんなことを考えながら、メンバーのことを思い浮かべていたら、目の前の景色とともに「うわー」って思いが溢れてきて。その溢れる思いのままに作ったのが、“北極星”です。

藤巻亮太『北極星』ジャケット。この写真も山梨で撮影された
藤巻亮太『北極星』ジャケット。この写真も山梨で撮影された(Amazonで見る

—それは確かに<過去より未来より このいまが一番大事>っていう『日日是好日』のモードとはちょっと違うかもしれないですね。

藤巻:今回はひとつの節目として、次のステージに向かっていくようなアルバムかもしれないですね。『オオカミ青年』から始まって、『日日是好日』があって、この『北極星』までがワンセットになっている気がします。

雷は「電気を渡す橋」みたいなものだし、音楽もいろんな思いを繋いでいく橋になり得る。

—他の曲にもいくつか触れさせてください。10曲目“愛を”は、久しぶりにエモーショナルなラブソングで、歌い上げるタイプのラブソングになっていますよね?

藤巻:そうですね。そして、男性スタッフの共感度が半端ない(笑)。

—かつての“粉雪”のような、久々の歌い上げ系のラブソングで、新鮮でした。

藤巻:確かに、こういう「愛の叫び」みたいなものは、久しぶりかもしれないですね。歌詞で、しょうもない自分をさらけ出すっていう(笑)。

—(笑)。

藤巻:本当にしょうもないところがあって。やっぱり「愛」って実践というか、日々の行動だと思うんですよね。そういう行動が「自分に足りているのかな?」ということに、すごく向き合った時期があって。そのときに、一人でずっとスタジオにこもって、ひたすら作っていた曲ですね。

藤巻亮太

—山梨で作った曲も入れると、今回のアルバムは曲によって作ったタイミングや場所がかなりバラバラなんですね。

藤巻:“Blue Jet“なんて、チベットで作りましたから。

—チベット?

藤巻:去年チベットを旅していて、ナムツォという標高6000メートル近いところにある湖の湖畔に泊まっていたんです。そしたら夜に外が光って。窓の外を見たら、音のない雷がドワーッて光っていて幻想的だったんです。それを見た次の日に作ったのが“Blue Jet”。雷は「電気を渡す橋」みたいなもので、やっぱり音楽も、人の気持ちや、過去の思い出と未来の夢、君と僕など、いろんな思いを繋いでいく橋になり得るものだと思って。

—ここで歌われている、<ただここに生きて 橋を架けてゆく>という歌詞は、音楽のことも指しているのですね。

藤巻:そうなんです。

—ちなみに、「Blue Jet」というのは?

藤巻:「逆さ雷」のことですね。宇宙に向かってビューンと上がっていく雷。だからある意味では自分から遠ざかるイメージなんだけど、人間の心もひとつの宇宙じゃないですか。心が宇宙だとしたら、その内側に橋を架けてゆくイメージなんです。

—なるほど。チベットでそれを見たと。

藤巻:そうです。だから、甲府盆地からチベットの山奥まで、今回のアルバムは、本当にいろんな場所で書いた曲が入っていますね。

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リリース情報

藤巻亮太『北極星』初回限定盤
藤巻亮太
『北極星』初回限定盤(CD)

2017年9月20日(水)発売
価格:3,564円(税込)
VICL-64845

1. 優しい星
2. Blue Jet
3. Have a nice day
4. another story
5. マスターキー
6. 波音
7. go my way
8. 紙飛行機
9. 北極星
10. 愛を
11. Life is Wonderful
12. LIFE
13. 3月9日

藤巻亮太『北極星』通常盤
藤巻亮太
『北極星』通常盤(CD)

2017年9月20日(水)発売
価格:3,240円(税込)
VICL-64846

1. 優しい星
2. Blue Jet
3. Have a nice day
4. another story
5. マスターキー
6. 波音
7. go my way
8. 紙飛行機
9. 北極星
10. 愛を
11. Life is Wonderful
12. LIFE
13. 3月9日

イベント情報

『藤巻亮太 Polestar Tour 2017』

2017年10月22日(日)
会場:大阪府 Zepp Osaka Bayside

2017年10月23日(月)
会場:愛知県 BOTTOM LINE

2017年10月27日(金)
会場:宮城県 darwin

2017年10月28日(土)
会場:新潟県 新潟市秋葉区文化会館

2017年11月5日(日)
会場:広島県 BLUE LIVE 広島

2017年11月6日(月)
会場:鹿児島県 姶良市文化会館 加音ホール

2017年11月8日(水)
会場:福岡県 イムズホール

2017年11月12日(日)
会場:山梨県 甲斐市双葉ふれあい文化館

2017年11月18日(土)
会場:東京都 昭和女子大学 人見記念講堂

プロフィール

藤巻亮太
藤巻亮太(ふじまき りょうた)

1980年生まれ。2000年12月、小学校からの同級生3人で「レミオロメン」を結成。ほとんどの楽曲で作詞作曲を手掛けている。2003年8月、メジャーデビュー。数々のヒット曲により、3ピースバンドとしてのオリジナリティを不動のものとする。中でも、“3月9日”“粉雪”は、今でも多くの人に支持され続けている。2012年、レミオロメン活動休止を発表。ソロ活動を開始し1stシングル『光をあつめて』をリリース。最新アルバム『日日是好日』が好評発売中。初の写真集『Sightlines』発売や写真展開催など、音楽以外にも幅広く精力的に活動中。2017年3月1日、セルフカバーによる「3月9日」を配信リリースした。

関連チケット情報

2018年9月30日(日)
藤巻亮太
会場:渋谷ストリームホール(東京都)
2018年10月7日(日)
Mt.FUJIMAKI 2018
会場:山中湖交流プラザきらら(山梨県)
2018年11月8日(木)
別冊カドカワ×昭和音楽大学×A.C.P.C. 楽演祭
会場:昭和音楽大学 テアトロ ジーリオ ショウワ(神奈川県)
2018年12月2日(日)
藤巻亮太
会場:神戸メリケンパークオリエンタルホテル 瑞天(兵庫県)

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