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スカート×tofubeats 異なる機材でそれぞれが極める「ポップス」

スカート×tofubeats 異なる機材でそれぞれが極める「ポップス」

スカート『トワイライト』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:西田香織 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)

「いる」とされているスカートのリスナーが(笑)、僕になにを求めているのかいまだにわからない。(澤部)

―以前のインタビューで(参考:スカート澤部渡が語る、ポップスこそが一番狂った人が作る音楽)、澤部さんは「曲の尺は2分半から3分くらいが理想で、短ければ短いほどいい」とおっしゃっていましたが、それは今も思いますか?

澤部:思いますね。今回、アルバムを作っていても、シングル曲が長くなっちゃったんです。その反動でアルバム収録曲には3分くらいの曲を書かなきゃと思いましたし。

サブスクが流行りだして、短い曲の方が喜ばれるようになったと聞いて「スカートの時代がきた!」と思っていたんですけど(笑)、最近、冷静に考えれば考えるほど、そうじゃない気がしてきて。ただ、それがなぜなのかはまだ見えないんです。こんな時代に、めちゃくちゃ「アルバム」っぽいアルバムを作っちゃったなあって思うし。

スカート『トワイライト』を聴く(Apple Musicはこちら

澤部:「いる」とされているスカートのリスナーが(笑)、僕になにを求めているのかいまだにわからないんですよ。「とりあえず、今できる最良のカタチを作るしかない」と思って作ったんですけど、サブスクを出すか出さないかもすごく慎重だった。トーフくんはバンバン出しているじゃない?

tofubeats:サブスクどころか、リリース前に勝手に上げちゃうみたいな感じですからね(笑)。聴かれないと自分のモチベーションにならないんです。「お金なんて、あとから付いてくるやろ」みたいな気持ちもありますし。

とくに最近強く思うのは、大当たりなんて1000個出して1個くらいじゃないかと。だったらもうバンバン出した方がよくない? と思うんですよね。もちろん、僕らは結果的に商売にならないとダメなんですけど、その前段階でそこに固執し過ぎると当たりも出ない気がするんです。

tofubeats

―まずはとにかく、聴いてもらうのが先だと。

tofubeats:誰もいない駅前で歌っていても、誰にも届かへんやろっていう。もちろん、その先に深みがないと、扉をあけてもらっても続かないとは思っていて。だからそこはちゃんと頑張らないかんのですが。

さっき澤部さんが「サブスクになって短い曲の方が聴かれる」と言ったけど、たとえばスカートがそれで聴かれたとしても、その先にしっかり聴かせる作品がなかったら、ただ素通りされておしまいだし、名前も覚えてもらえないと思うんですよね。接触してもらうことも大切だし、そこから長いこと愛聴してもらうための深みも必要だし。……めちゃめちゃやることが多くなっている。

澤部:つら!(笑)

tofubeats:そこで澤部さんが昔から言っている「簡潔であること」へのこだわりとかが、活動初期からずっと貫き通されているのはすごいことだと思うんですよね。初志貫徹じゃないけど、「これがスカートじゃい!」ってずっと一貫しているのがポップさという風にも思いますよね。それを「ポップスの法則」といってもいいんじゃないかと。

僕自身も、曲こそ短くはないけど「これじゃい!」というものを、手を替え品を替え出し続けられていることが「ポップス」なのかなって。でもその「これじゃい」がなにかは、なかなか言語化できない。肌感ではわかっているんですけどね。とにかく曲を作り続けていくことで、わかりたいというか。それで作っていたら実際にわかってくるので、めちゃおもしろい。それが、音楽をやっていて楽しいところなんですよね。

左から:tofubeats、澤部渡
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リリース情報

スカート『トワイライト』初回限定盤
スカート
『トワイライト』初回限定盤(2CD)

2019年6月19日(水)発売
価格:3,456円(税込)
PCCA.04799

[CD] 1. あの娘が暮らす街(まであとどれくらい?)
2.ずっとつづく
3. 君がいるなら
4. 沈黙
5. 遠い春
6. 高田馬場で乗り換えて
7. ハローと言いたい
8. それぞれの悪路
9. 花束にかえて
10. トワイライト
11. 四月のばらの歌のこと

[CD2]
初回限定盤 弾き語り
『トワイライトひとりぼっち』
1. あの娘が暮らす街(まであとどれくらい?)
2. ずっとつづく
3. 君がいるなら
4. 沈黙
5. 遠い春
6. 高田馬場で乗り換えて
7. ハローと言いたい
8. それぞれの悪路
9. 花束にかえて
10. トワイライト
11. 四月のばらの歌のこと

スカート『トワイライト』通常盤
スカート
『トワイライト』通常盤(CD)

2019年6月19日(水)発売
価格:2,808円(税込)
PCCA.04800

1. あの娘が暮らす街(まであとどれくらい?)
2.ずっとつづく
3. 君がいるなら
4. 沈黙
5. 遠い春
6. 高田馬場で乗り換えて
7. ハローと言いたい
8. それぞれの悪路
9. 花束にかえて
10. トワイライト
11. 四月のばらの歌のこと

tofubeats『Keep on Lovin’ You』
tofubeats
『Keep on Lovin’ You』

2019年5月24日(金)配信

プロフィール

スカート
スカート

どこか影を持ちながらも清涼感のあるソングライティングとバンドアンサンブルで職業・性別・年齢を問わず評判を集める不健康ポップバンド。2017年10月に発表したアルバム『20/20』でメジャーデビュー。そのライティングセンスからこれまで多くの楽曲提供、劇伴制作に携わる。近年では藤井隆のアルバム『light showers』(2017年)に「踊りたい」、映画「PARKS パークス」(2017年)には挿入歌を提供。「山田孝之のカンヌ映画祭」(2017年)ではエンディング曲と劇伴を担当している。2018年に入っても映画「恋は雨上がりのように」の劇中音楽に参加。また、スピッツや鈴木慶一のレコーディングに参加するなどマルチに活動している。

tofubeats
tofubeats(とーふびーつ)

1990年生まれ、神戸在住。在学中からインターネット上で活動を行い、2013年にスマッシュヒットした“水星 feat.オノマトペ大臣”を収録したアルバム『lost decade』を自主制作で発売。同年『Don't Stop The Music』でメジャーデビュー。森高千里、藤井隆、DreamAmi等をゲストに迎えて楽曲を制作し、以降、アルバム『First Album』(14年)、『POSITIVE』(15年)、『FANTASY CLUB』(17年)をリリース。2018年10月に4thアルバム『RUN』をリリースした。SMAP、平井堅、Crystal Kayのリミックスやゆずのサウンドプロデュースのほか、BGM制作、CM音楽等のクライアントワークや数誌でのコラム連載等、活動は多岐にわたる。

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