特集 PR

2003年生まれのLAUSBUBが語る 人生を変えたテクノとの出会い

2003年生まれのLAUSBUBが語る 人生を変えたテクノとの出会い

Eggs
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)
2021/06/18

「こんなに音楽が好きなのに、つくったものを全然誰にも聴かれず終わるのは嫌だった」(岩井)

―LAUSBUBを結成して、できあがった音源をまずSoundCloudに上げようと思った理由として、本社がベルリンにあることと、海外のサイトの方が国外の人に聴いてもらえる可能性が高いと思ったからだと以前のインタビューでおっしゃっているのを読みました。

岩井:はい。海外と日本というふうに考え方を分けているわけではなくて、どの国の人たちにもとにかく聴いてほしいという気持ちです。

―SoundCloudにアップする前は、たとえば友人やご家族などにも自分たちの音源を聴いてもらいました?

岩井:家族には聴かせていたんですけど、音楽の趣味が違いすぎてあまり理解してもらえなくて(笑)。そのうちに自分のつくっている作品を「これ、大丈夫なのかな」と不安になってきてしまったんですよね。それだったらネットに上げて、知らない人からの客観的な意見とか、正直な反応とか、そういうものを確かめたかったという気持ちもありました。

―諦めずに一歩踏み出してよかったですよね。身近にいる人では、やっぱり高橋さんが一番の理解者だったと思うのですが、高橋さんを驚かせたい、喜ばせたいという気持ちが曲づくりのモチベーションになっているところもあります?

岩井:高橋に聴かせたときに、「ええ、なにこれ!」と驚く顔を見るのが楽しみという部分は確かにあります(笑)。とにかく、自分たちが「これはいいね」と言い合えるものだけを曲のなかに入れて、世の中に発信したいという気持ちです。

―実際にものすごく大きな反響があると思うのですが、それについてはどう思っていますか?

高橋:いままで、私に個人でLINEとかで「こんなのつくってたよ」みたいにやり合っていた楽曲が、大会(北海道高等学校軽音楽連盟が主催する「全道高校軽音楽新人大会」)で賞をもらったり、SoundCloudの週間チャート1位になったり。岩井がつくって私の歌を乗せた曲が評価されたのも嬉しかったし、世の中のいろんな人たちに届いたことが本当に嬉しかったです。

岩井:私は、こんなに音楽が好きなのに、つくったものを全然誰にも聴かれず終わるのは嫌だと思って、ちょうど“Telefon”を出した前後に、レコード会社にデモを送りまくっていたんです。藁をもすがるような思いでいたなかでの出来事だったので、すごくラッキーだったなと思うし、ちょっとホッとしました。

LAUSBUB『Telefon』を聴く(Apple Musicはこちら

高橋:あとは、LAUSBUBをはじめてから自分の生活がガラッと変わったというか。音楽を聴いていても、写真を撮っていても、道を歩いていても、常にバンドのことを考えているんですよね。

「こういう曲を次はやりたいなあ」とか、「こういう風景を次はジャケットに使ってみたいな」とか。いろんなものがLAUSBUBとつながっていく、そういう意味では自分の生活に新しい刺激や楽しさがたくさん増えたことも、本当にありがたいなって思っています。

「北海道の音楽を盛り上げるような活動にももっと積極的に参加していきたい」(高橋)

―これまでLAUSBUBは、SoundCloudでいわば「無料配信」していたわけですが、今後活動を継続していくうえでマネタイズについてはどんな考えを持っていますか?

岩井:当たり前のことですが、音楽にお金が支払われるべきだとは思っています。

無料だからLAUSBUBも聴いてもらえたという側面もあると思うんですけど、自分自身はストリーミングはあくまでも「試聴」として使っていて、そこで気に入ったものはなるべくLPを買うようにしていて。アーティストへの感謝の気持ちを「対価」として支払っているというか。それを自分たちの音楽でもやったほうがいいのだろうなとは思っています。

―レコードプレーヤーも自分で購入して?

岩井:はい。安物なんですけど自分で揃えてレコードが聴ける環境をつくりました。パッケージとしての「音楽」がすごく好きなのもあります。中古レコードでも感じることですが、やっぱりお金を払って音楽をゲットしたときの喜びは、他のものを買ったときとは全然違う、特別な価値がありますね。

―高校3年生ということは、これから進路を決めなきゃですよね。

岩井:はい。「ちゃんと受験勉強して大学に入ろう」と二人で決めたので、いまは勉強が中心の生活になっています。

高橋:いまのところ、二人とも札幌市内の別の大学へ行こうと考えています。私は社会哲学とかを幅広く学べるところへ行こうかなと。コロナの期間に、自分のあり方とかについて見つめ直す機会が多くて。「どうしよう」と不安に思うことも多かったので、自分を確立するためにも哲学をもっと学んでみたいなと思うようになりました。

岩井:私はデザインの学校へ行こうと思っています。本州に出ることも、周りからすすめられたんですけど、経済面で厳しいし、いまじゃなくてもいいのかなと。「音楽一本でやっていく」というビジョンはいまのところはないのですが、ずっと続けてはいくのだろうなとは思っていますね。

―無事に進学したら、ぜひともライブをやってください。

岩井:やりたいです。私の家がわりと厳しくて、ライブとかにほとんど行ったことがなくて、フェスにも行けてないんですよ。でも、自分が出演しちゃえば行けるなという単純な考えではあります。フェスに行けたら嬉しいし、好きなアーティストと共演できたらなお嬉しいなって(笑)。

高橋:海外フェスなどに出られたら夢のようだなと思います。あと、北海道のフェスとかにも出てみたい。北海道で音楽を盛り上げてくれるバンドもたくさんいるので、そういう人たちともっと仲よくなりたいというか。北海道の音楽を盛り上げるような活動にももっと積極的に参加していきたいです。

岩井:いまって、音楽でもなんでも東京に集中しちゃっていると思うので、これからはもっと地元を盛り上げていきたいですね。

左から:高橋芽以、岩井莉子

記事の感想をお聞かせください

知らなかったテーマ、ゲストに対して、新たな発見や感動を得ることはできましたか?

得られなかった 得られた

回答を選択してください

ご協力ありがとうございました。

Page 4
前へ

リリース情報

LAUSBUB『Telefon』
LAUSBUB
『Telefon』

2021年6月18日(金)配信

プロフィール

LAUSBUB
LAUSBUB(らうすばぶ)

2020年3月に北海道札幌市の同じ学校の軽音楽部に所属する2人の高校生によって結成されたニューテクノポップバンド。1月18日にとあるツイートを機に、爆発的に話題を集め、ドイツの無料音楽プラットフォーム「SoundCloud」で週間チャート1位を記録、さらにTOKYO FMのラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』内のコーナー「サカナLOCKS!」(MC:サカナクション山口一郎)にゲスト出演するなど 各メディアやミュージシャンからも注目を集めている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

あらかじめ決められた恋人たちへ“日々feat.アフロ”

何かを我慢することに慣れすぎて忘れてしまいそうになっている「感情」を、たった10分でこじ開けてしまう魔法のようなミュージックビデオ。現在地を確かめながらも、徐々に感情を回転させていくアフロの言葉とあら恋の音。人を傷つけるのではなく、慈しみ輝かせるためのエモーションが天井知らずの勢いで駆け上がっていった先に待ち構えている景色が、普段とは違ったものに見える。これが芸術の力だと言わんばかりに、潔く堂々と振り切っていて気持ちがいい。柴田剛監督のもと、タイコウクニヨシの写真と佐伯龍蔵の映像にも注目。(柏井)

  1. 東京スカイツリー天望デッキから配信されるライブ『天空の黎明』全演目発表 1

    東京スカイツリー天望デッキから配信されるライブ『天空の黎明』全演目発表

  2. 常田大希提供曲に隠れたジャニーズらしさ SixTONES“マスカラ” 2

    常田大希提供曲に隠れたジャニーズらしさ SixTONES“マスカラ”

  3. 異才スティールパン奏者、電子音楽家の2つの顔 小林うてなの半生 3

    異才スティールパン奏者、電子音楽家の2つの顔 小林うてなの半生

  4. 在宅ワークを快適に。コロナ禍でさらに注目の音声メディアを紹介 4

    在宅ワークを快適に。コロナ禍でさらに注目の音声メディアを紹介

  5. お父さんはユーチューバー / 美術のトラちゃん 5

    お父さんはユーチューバー / 美術のトラちゃん

  6. シンセと女性たちの奮闘物語『ショック・ドゥ・フューチャー』 6

    シンセと女性たちの奮闘物語『ショック・ドゥ・フューチャー』

  7. カンヌ4冠『ドライブ・マイ・カー』の誠実さ 濱口竜介に訊く 7

    カンヌ4冠『ドライブ・マイ・カー』の誠実さ 濱口竜介に訊く

  8. 「ドラえもんサプライズ誕生日会」の「招待状」広告が朝日新聞朝刊に掲載 8

    「ドラえもんサプライズ誕生日会」の「招待状」広告が朝日新聞朝刊に掲載

  9. 「千葉=無個性」への反抗。写真展『CHIBA FOTO』を語る 9

    「千葉=無個性」への反抗。写真展『CHIBA FOTO』を語る

  10. ROGUEが語る、半身不随になってから再びステージに上がるまで 10

    ROGUEが語る、半身不随になってから再びステージに上がるまで