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『デジタルコミュニケーションが社会を変える』 Vol.3 明日のデジタルコミュニケーションアーティストたち

自らが描く「デジタルコミュニケーションアーティスト」像

この春から、DCA専攻2年制コースのメンバーは新フェーズへと進みます。2年目は「応用実践:メディアデザイン課程」とし、先端技術を学びながら、実際の企画案件をグループワークで仕上げていくことに。また、各々が卒業制作を進めながら、このあと自分が進む道を考えていく1年でもあります。

萬谷:邉春さんは去年だけでも、けっこう個人でサイトつくってますよね?

邉春:DCA専攻で『デザインフェスタ』に参加したときの特設サイトとかも入れて、8本くらいかな…。去年はとにかく、制作のスピードを自分の中でテーマにしていました。今年の授業はAR(拡張現実)や、プロジェクション・マッピングなどの技術習得にも進みますよね。以前の仕事では、まず自分には関係ないなと思っていた分野だけに、楽しみなんです。あと、去年、OJT(On-the-Job Training)でみんなで手がけた某芸能事務所のサイトリニューアルも勉強になったよね。約4ヶ月のプロジェクトで、最初の企画案づくりから、みんな喧喧諤諤(けんけんがくがく)。コンセプトだけであそこまで熱く話し合うとは(笑)。

萬谷:そうだったんですね!

邉春さん

邉春:実際のデザインも1ピクセルのズレにこだわったり、もちろん仕事だから当たり前だけど、刺激になりました。ちょっと忘れかけてしまっていた部分を思い出させてくれたというか。最終的には比較的落ち着いたサイトになったけれど、あの課程を経てのものだからこそ、自分たちにも価値があったと思います。

左:萬谷さん 右:邉春さん

ふたりとも、1年間で得た手応えと課題、そしてこれからの1年でやるべきことに自覚的なようです。それでは、最初に話してもらったDCA専攻を選んだ理由は、折り返し地点のいま、どう変化してきたのでしょうか?

萬谷:私は、まだ自分でつくったものが少ないのが課題でもあります。ただ、色んな人を巻き込んでひとつのプロジェクトを進めていく面白さに惹かれてきたので、そういう仕事につけたらという気持ちはある。それが企画分野なのか、ディレクターなのか、プロデューサー的なものなのかは、本音をいえばまだわかりません。逆にいうと、いま無理に決めるより、関心のある分野は貪欲に吸収していきたい。HTML5って格好良さそう〜、とか思ったりして(笑)。もし自分がそれを日々使うことにならなくても、それがどの程度大変なのか、どれくらい工数がかかるのかを判断するのに、実作業を知ってるかどうかの差は絶対大きいと思うので。

邉春:僕は「変わった」というより、当時の想いがより強くなった感じです。技術的なことでいえば、さっき少しお話したとおり、多少の経験者として少しこのクラスを――悪い言い方をすれば――ナメていたところがあったけれど、自分はもっとデザインを思想の面からもがんばらないとって思います。それと、この1年間で、人と人とのつながりの重要性を再確認できた。僕は萬谷さんのように話は上手じゃないんですが(苦笑)、自分なりのやり方で、たぶんテクノロジーで、人々を巻き込んでいくような存在になれたらと思っています。そしてそれはDCA専攻を選んだ当時の「視野を広げながらウェブづくりに関わっていきたい」というテーマにも直結してくるとも思うんです。

最後に、まだ少し先の話ですが、約1年後、このDCA専攻を巣立った後の自分のビジョンを聞きました。

邉春:もともとDCA専攻に進んだのは、自分の今後に漠然とした不安があったからだと思います。ありがたいことに仕事はあったのですが、自分の1年後は想像できても、5年後、10年後にどんなことをやっているのか/やれているのか――。その不安を抱えて、いくつかの専門教育機関を訪れました。その中で、10年後の話をしてくれたのはデジタルハリウッドだけだった。それで飛び込んでみました。経済的なこともあるので、その後も前職の会社で週に数回アルバイト的にお手伝いしながらでしたが、今年はデジタルハリウッド一本でがんばることにしました。卒業後は、改めて就職するか、フリーランスで始めるか、いずれにしてもここで得た考え方や気付きを活かせる働き方を目指したいと思っています。

萬谷:私はさっきお話した通りではあるんですが、職場の話でいうと、結局、どこにいようと自分でやるしかないのは一緒だと思うんです。私にとって、そこにハッキリ気づく可能性をくれたのがデジタルハリウッドだとも言えます。自分で進むのは当たり前だけど、その後押しをしてくれるというか……。そして、いい仲間や、講師陣。スタッフのみなさんの存在も大きいと思う。中途半端なところで表面的に勉強するくらいなら、DCA専攻でガッツリ、みたいな(笑)。

邉春:萬谷さん…やっぱりプレゼン上手だね(笑)。

愛校精神あふれる(?)言葉でまとめてくれたおふたり。「もしかして数年後、萬谷・邉春コンビで会社始めてたりするかもですね(笑)」というと、チラッとお互いを見て笑ったふたり。実際にそうなるかどうかは別として、今後も互いにデジタルコミュニケーションの世界で切磋琢磨し、良きライバルとしての付き合いが続くのかもしれません。1年後の卒業制作発表が楽しみです。あ、その前に、またパワーアップした自主企画イベントのお誘いがくるかもしれませんね!

デジタルハリウッド×CINRA Presents
『PARTY伊藤直樹氏によるクリエイティブ・ワークショップ』開催!

2012年3月8日(木)
時間:19時〜21時
場所:デジタルハリウッド東京本校
登壇者:伊藤直樹(PARTY)
→詳細はこちらから

本連載『デジタルコミュニケーションが社会を変える』の特別公開セミナーとして、昨年の設立以来、大変話題となっているクリエイティブラボ『PARTY』の中心人物のお1人である「伊藤直樹氏」をお招きし、ワークショップを通じて最前線の「デジタルコミュニケーションによるデザインの仕事」を紐解いていきます。これからクリエイティブ業界を目指す方には必見の内容です。

ワークショップではデジタルハリウッドの『デジタルコミュニケーションアーティスト専攻』の受講生たちが挑戦。PARTY流のクリエイティブを「生み出すプロセス」を公開します。

2012年4月の『デジタルコミュニケーションアーティスト専攻』の開講を記念して、デジタルハリウッドの講座をご検討中の方や、そのご友人の方など、全くのデザイン未経験者にもお気軽にご参加いただける内容ですので、ぜひご来場ください。業界のTOPクリエイターの発想に近づくチャンスです!


伊藤直樹
PARTY
Creative Director, CCO

1971年静岡生まれ。クリエイティブディレクター。「経験の記憶」をよりどころにした「身体性」や「体験」を伴うコミュニケーションのデザインは広告の枠を超えて大きな話題を呼び国際的にも高い関心を集めている。2007年以降4年の間に国内外の130以上に及ぶ広告賞・デザイン賞を受賞。カンヌ国際広告祭においては、3年連続日本人受賞記録最多となる5つの金賞を含む13のライオン(賞)を獲得。相模ゴム工業との作品LOVEDISTANCE では日本人として13年ぶりとなるTVCM部門での金賞を獲得。ADK、GT、ワイデン+ケネディ トウキョウ代表を経て、2011年クリエイティブラボPARTYを設立。チーフクリエイティブオフィサー(CCO)を務める。2009年9月著書"「伝わる」のルール"を上梓。


『本科 デジタルコミュニケーションアーティスト専攻』(DCA専攻)について

<ソーシャルメディア時代の新たなコミュニケーションと広告を生み出せる次世代デザイナーへ。>
ソーシャルメディアの普及とWeb技術の発展は、あらゆるメディアを旧来の枠から解き放ちました。PC上のWebだけでなく、スマートフォンやARアプリ、映像、デジタルサイネージなど、技術の進歩で生活者の周りには情報があふれ、企業からのメッセージは今までの方法では届かなくなっています。そんな環境の中、広告やCMは、新しいカタチへ生まれ変わろうとしています。「どんな技術を」「どう組み合わせて」生活者との新しいコミュニケーションをデザインするのか、次世代の広告デザイナーには『クロスメディア』で提案する力が求められています。今、国内で最も実践的なコミュニケーションデザインを学ぶコースです。

目指すゴール

1. 次世代コミュニケーションのクロスメディアデザイナー

Webとグラフィックデザインをベースとして、本格的な映像技術と、スマートフォンアプリやSNS連動企画、プロジェクションマッピングなどに応用できる即戦力デザイナーを目指す。

2. ソーシャルメディアを駆使するクリエイティブディレクター

TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを活用し、クライアントのニーズに応えられる広告・ブランディングを展開できる即戦力のデザイナー・ディレクターを目指す。

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