「月刊CINRA」連載 あの雑誌の特集、予想します。 第1回「BRUT●S」

第1回「BRUT●S」2008年11月中旬の特集
特集名「揺られ、揺さぶられ。 〜エコは電車で何とかする〜」

雑誌の趣向を分析しながらその雑誌の特集を予想しちゃおう、そして当たったら見本誌を送ってくださいね、という、誰に頼まれたわけでもない押し付けがましい企画。第1回は「BRU●US」。

第1回「BRUT●S」2008年11月中旬の特集

この雑誌って何の特集やっても許される(許される、のではなく、許している、わけだが)。読書でも映画でも犬でもパンでもいいわけで、その「やること」に人材をブチこんでいく。この人材がむしろ大事なんだな。蒼井優はおさえたか、オダギリジョーはおさえたか、なにぃ両方ともダメだって、それじゃあ香椎由宇と松田龍平にしよっか、うんいいよ木村カエラでも。…みたいな会話が繰り広げられてるんだろうな絶対。まずは誰から頼んで、無理だったらこいつにしようみたいな「リスト」を読者に感じさせてしまう弱さをさらけ出してる雑誌。あっ、栗山千明だっ。

11月中旬の「BRUTU●」は電車特集です。スローライフうんぬんから始まった散歩ブーム、そしてそこにエコを掛け算したら自転車が流行りだし、自動車はガソリン代が高いからなるべく出したくない。「散歩×エコ−自動車=」、この数式に答えるのが電車でございまして、まずは巻頭で「蒼井優が揺られる、大井川鐵道SLの旅」。あれ、SLって環境にイイんだっけという議論は早速置いておいて、昭和5年から約80年に渡って走り続ける蒸気機関車を愛でながら進む。「ゆっくりしたい時は、こういう逃げ方もいい」みたいなことを言う。ページをめくれば、流行りを割と素直に取り入れて、「つるの剛士、ムーンライト九州で錦を飾る」。女が川に沿えば、男は夜通し線路の凹凸にやられてみるのだ。「深夜特急」から「鉄子の旅」まで、電車紀行モノをポケットにつっこんで乗り込む「電車で電車を読む至福の20冊」を、電車特集には必須の酒井順子らのセレクトで繋げれば、「エコ電」なるいきなり登場する略語を使わせて「エコ電のススメ」ってな企画ページで、電車がわりかしエコロジーなのだよと説教臭くならないタッチのイラストで悟らせて、あとは電車が出てくる映画や音楽のおすすめコーナーを混じらせる。くるりの岸田に私鉄を巡らせる「くるり岸田の、脱・国鉄な日々」を意図的にダサくレイアウトしつつ、一気に反転させてヨーロッパの山岳列車を遠景写真で紹介すれば、なぜかエコを電車で何とかしたことになるもので……、11月中旬発売予定です!!

[結果報告:的中率90%]
それから9カ月後、「ニッポン鉄道の旅」なる特集を組んだのであります。予想「蒼井優が大井川鐵道」→実際「鈴木京香が新幹線」、予想「つるの剛士がムーンライト九州」→実際「星野源が北斗星」と、かなりのニアピン! 普段、電車と縁のなさそうな人を電車に乗っけてみるというメイン企画が当たったんですからもう、見本誌送ってくれなきゃ。バックナンバーでも構いません、引き続きお待ちしております。



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